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宮崎に日帰りで4時間 09年マスターズ4位の片山晋呉が比嘉一貴に教えたオーガスタ対策

比嘉一貴へ貴重なアドバイスを送った片山晋呉(撮影:米山聡明)

<HEIWA・PGMチャリティゴルフ 最終日(1日競技)◇25日◇PGMリゾート沖縄(沖縄県)◇7074ヤード(男子)、6308ヤード(女子)・パー73>
 
1月31日に50歳の誕生日を迎えた片山晋呉が若手の成長を手助けしている。25日は男女プロ20組によるペアマッチ「HEIWA・PGMチャリティゴルフ」に出場。27歳の荒川侑奈とのコンビで7アンダー・4位タイに入った。

ツアー通算31勝、賞金王5回の片山との初対面に「ずっと緊張していた」荒川だったが、一緒に回っているうちに「いろいろアドバイスをいただいた。大事なときに出ちゃうショットの癖のトレーニングの仕方だったり、本当に貴重な体験でした」と濃い時間を過ごした。荒川は昨年、日本女子ツアーのプロテスト合格を逃すも、その後、台湾女子ツアーのQTをトップ通過。今年は同ツアーを主戦場として戦っている。
 
片山は荒川に対し、「練習のやり方のコツがあるので、聞かれればアドバイスできることはいくらでもある。彼女がオギャーと生まれたときから僕はプロでやっているからコツは知っている。そういうのをちょっとでも吸収してくれるとどんどん上手くなるんじゃないかな。台湾で力をつけて、早く日本ツアーに出られるように」とエールを送る。ちなみに、片山のプロ転向と荒川の生まれた年は同じ1995年だ。
 
このオフも例年通り宮崎で過ごしている片山。つい何週間か前には日大ゴルフ部後輩の辻村明志氏からのリクエストに応える形で、辻村氏が教える吉田優利にもアドバイスを送った。その様子は、YouTube『片山晋呉チャンネル』にアップされている。「彼女は去年勝てなかったから、勝つために気をつけてやった方が上手くいくことを話した。YouTubeに載せてない話もいっぱいある」という。
 
女子だけではない。昨年の国内男子ツアーで賞金王となった27歳の比嘉一貴もまた、片山のアドバイスによって急成長を遂げた。片山自身も「彼は根性がいいね。ゴルフに取り組む姿勢が一番僕の若いときに似ている」と目をかけている。体格に恵まれずも努力と工夫で賞金王を獲った比嘉の姿が自身と重なるのかもしれない。特別招待で今年のマスターズ出場が決まった比嘉に、09年大会で4位に入っている片山は「やってもらいたい練習がある」と連絡。比嘉は1月中旬の「ソニー・オープン・イン・ハワイ」出場後、すぐさま宮崎に飛び、片山のレッスンを受けた。
 
「すごかった。『そこしか取れません』とソニー・オープンが終わった次の日に日帰りで4時間だけ宮崎に来て、次の日からまた海外に行っていた。フットワークが軽い」。ゴルフが上手くなるためにできることを一日中考えている片山も、比嘉の熱意には舌を巻く。
 
気になるのはその中身だが、「オーガスタではこんなことをしなきゃいけないの?っていう練習方法が3つくらいある。日本では使うところがないからやってない。行ってから戸惑わないために教えました。ショートゲーム全般の練習法です」と詳細は明かさず。「3月の終わりか4月の第一週くらいにYouTubeで出します」と、マスターズ開幕までに自身のチャンネルで公開する予定だ。
 
今年に入って、米国男子ツアー、欧州男子ツアー、アジアンツアーと世界を飛び回っている比嘉は、片山から教わった練習を続けているようで、「一貴は一週間に一回くらい動画を送ってくる。最初はまったくできなかったけど、だんだん上手くなってきている。やっぱりすごいよね。ドヤ顔で動画を送ってきます」と笑う。3月2日に開幕する女子ツアー、そして4月6日開幕のマスターズで片山塾の生徒たちがどんなプレーを見せるのか楽しみだ。

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