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17年覇者、ジョーダン・スピースは“シャンク”でダブルボギーも「今日のラウンドには満足」

8番ホールで2打目をシャンク。ボールはあさっての方向へ(撮影:GettyImages)

<全英オープン 初日◇20日◇ロイヤル・リバプールGC(イングランド)◇7383ヤード・パー71>
 
世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー(米国)、同2位のローリー・マキロイ(北アイルランド)、同3位のジョン・ラーム(スペイン)、同7位で昨年大会覇者のキャメロン・スミス(オーストラリア)など、「全英オープン」初日は優勝候補に挙げられた選手たちが軒並みスコアメイクに苦しんだ。

そんな中でライバルたちに差をつけるチャンスをモノにしたのが首位タイでホールアウトしたトミー・フリートウッド(イングランド)。逆にその絶好の機会を逃したのが、ジョーダン・スピース(米国)だった。
 
2017年大会王者はこの日、スコアを伸ばした選手が多かった午前組でスタート。そして5番パー5で初バーディを奪うと、7番でも再びバーディ。流れを掴んだかに思われた。
 
しかし迎えた8番。433ヤードのタフなパー4で、痛恨のダブルボギーを叩く。右に曲げたティショットは深いラフへ入り込み、2打目は「両足の上にボールが来るほどのハンパなく悪いライ」にあった。
 
「フェースを全開に開いて8番アイアンでカット気味に打とうとした。そしたらホーゼルが先に当たってしまったみたいだ」
 
セカンドショットはシャンク。結果的にこのホールをダブルボギーとして、「あれで乱れてしまった」と歯車を狂わせた。
 
それでもそこから立て直して、後半一時は3アンダーまでスコアを伸ばした。しかし18番で再びボギー。「69」の2アンダー・13位タイでファーストラウンドを終えた。
 
リーダーボードのより高いポジションで2日目を迎えることもできたはずだが、スピースは「今日のラウンドには満足している」と冷静だった。
 
「結果は出ていないけど、最近の調子は悪くないと感じていた。(だから)自分にプレッシャーをかけすぎずに今大会に臨め、ただ純粋に『ジ・オープンが好きだ』という意識でプレーできている」
 
その言葉どおり、かねてからリンクス好きを公言し、フィールドにいる選手の中でも指折りのショットメーカーであるスピース。「クリエイティブなショットを打つのが好きだし、全英でもう10年くらいプレーしているから、今では打てないボールはないくらい」。過去9回の全英出場で、優勝1回、2位1回、4位と8位と9位が1回ずつと相性の良いリンクスを楽しんでいるようだ。
 
「このコースはとても多くの“フェアウェイグリーン”があり、アプローチショットで求められるものがロイヤル・バークデールによく似ている。最近では伝統的なリンクスが少なくなっているが、ここではランを使ってボールを転がす昔ながらのリンクス特有のプレーがたくさんできる」
 
ロイヤル・バークデールといえば、17年に当時23歳のスピースが優勝したコースである。
 
「だからって、このコースに着いて『ここはバークデールと似ているから僕のゴルフに適している』とかは全然考えないからね。正直、当時は絶好調だったから、バークデールでなくてもどこでも勝てると感じていたほどだった」
 
大会直後の27日に30歳になるスピースは、「今は自分のゴルフに集中し、調整しているところ」と強調する。だがコースに対するフィーリングは非常に良いだけに、イングランド北西部で2度目の戴冠となってもなんら不思議はない。

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