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スランプに陥ったときほど「スイングはいじらない」が上手い人の常識 ではどうすれば?

思い通りにいかなくても、スイングのせいにしてはダメ。それは自分の個性だと考え、このスイングでナイスショットが出たときの打ち方を再現できるように練習する。とにかく自分のスイングを信じることが大事だ  イラスト/タカセマサヒロ

皆さんはスランプというものを経験したことがありますか? 「下手なプレーヤーにスランプはない」という人もいますが、レベルに関係なく、何をやっても上手くいかないときがあるものです。

そんなとき、ゴルフの場合はほとんどの人が、その原因をスイングに求めます。しかし、それがかえって深みにはまる原因になることがあります。そういうときほど解決の糸口が見つからず、迷いが生じてしまうからです。

では、どうやって不調から抜け出せばいいのか。その方法としてオススメしたいのは、スイングの迷いを取り去ること。そしてそのためには、「自分のスイングは完璧である」と考えることが大事です。

「いやいや私のスイングは完璧には程遠いので、そんなふうには考えられない」と思う人も多いでしょうが、ここでいう完璧とは、決してミスショットを生み出さないスイングという意味ではありません。「今のアナタの体と精神に最も適合している」という意味で、完璧だということ。つまり、今の自分のスイングを信じましょう、といっているのです。そのスイングは、紆余曲折を経て手にしたアナタの個性。確率は低いかもしれませんが、ナイスショットが出ることもあるでしょう。そのスイングを続けることで、ナイスショットの確率も上がってくるはずです。

誤解しないでほしいのは、「下手を固めろ」といっているのではないということ。ナイスショットを阻んでいる動きがあれば、それを修正することも必要ですが、そのことばかりにとらわれていては、前には進めません。それよりも、ナイスショットが生まれるスイングの再現性を高めることに意識を集中させた方が、迷いが吹っ切れ、ミスも出にくくなります。まずはアナタの個性を信じることからスタートしてください。

解説:児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員

※『アルバトロス・ビュー』854号より抜粋

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