QTトップ通過から目指すシードの道 篠優希は“焼き肉のお告げ”で目標設定?「あれ、これ今週のスコアじゃない?(笑)」
<ACNチャンピオンシップ 3日目◇7日◇三甲ゴルフ倶楽部 ジャパンコース(兵庫県)◇7295ヤード・パー72>
昨年度のQTをトップ通過してツアーに出場する篠優希が、トータル9アンダー・7位タイの好位置で最終日にコマを進めた。「あまりショットの調子はよくないんですけど、マネジメントがよかったです」と、6バーディ・3ボギーの「69」をマークした。
朝一の1番パー4は、セカンドショットをピン3メートルにつけての“おはようバーディ”でスタート。続く2番パー5は残り270ヤードから3番ウッドで放った2打目がグリーンをとらえると、段越えのロングパットを1メートルに寄せて連続バーディを奪った。
最大瞬間風速11.5m/sを記録するほどの強い風が吹くなか、調子がよくないと言いながらもフェアウェイを外したのは4回のみ。パーオンしなかったホールは7回あったが、しっかり耐えた。「外していいところと外してはいけないところを考えていました。(アプローチで)寄らないところには外さない、ショートサイドには外さないように」というマネジメントが、スコアを伸ばせた要因だった。
国内男子ツアーも終盤を迎え、現在賞金ランキング79位(約616万円)の篠は来季のシード権獲得に向けてエンジンをかけている。「600万円ぐらいなので、1300万円の位置には行きたいです」。賞金上位65位までが得られるシード争いで、例年、ボーダーラインになる額に“少し”余裕がある位置を、まずは見据えている。
賞金総額1億円(優勝2000万円)の今週でそのライン付近に到達するのは、680万円を手にする単独3位以上。十分、現実ラインといえる。さらに次週行われる国内メジャー「日本オープン」は賞金総額2億1000万円(優勝4200万円)。「一番大事だなと思っています」と気合も入る。首位とは4打差。もちろん優勝ならば、そろばんをはじく必要はなくなる。
今週の目標は4日間トータル17アンダーに設定しているが、「これには事情がありまして…」と言って笑う。開幕前日にキャディと焼肉屋に行ったときのこと。「肉を食べ進めているうちに、お皿の上にあった肉のカタチが“17”になって(笑)『あれ、これ今週のスコアじゃない?(笑)』って、それで17アンダーを目標にしました(笑)」。こんなユニークなエピソードを明かし、記者たちの笑いを誘った。
来季にもつながる大きなチャンスが到来した。だが、あまり気負わないためにも「成績のことは考えずに、(ショットが)曲がったらパーを獲るためにどうするのか」と、まずはきょうと同様にマネジメントを意識して上位フィニッシュを狙う。だが“肉のお告げ”が現実のものになれば、当然、一番上も見えてくるはずだ。(文・高木彩音)
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