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15mパー&10mイーグルでタイのファンを魅了 渋野日向子は『66』の一日にも「不本意」 

渋野日向子は好スコアもショットに不満…(撮影:福田文平)

<ホンダLPGAタイランド 3日目◇25日◇サイアムCC パタヤオールドC(タイ)◇6576ヤード・パー72>

スコアは「66」。6つスコアを伸ばしながら、ゴルフの内容は納得いくものではない。「きょうはパターに助けられた。ショットはよくない。パターが入ってスコアになった」。パーオンは18ホール中12回。パット数25回は、グリーン上やその周りで耐えた証しでもあった。

この日のファーストショットになった10番のドライバーショットは、右に逸れ、さらに前方を木がふさぐラフに落ちた。ここは軽く前方のフェアウェイに出すだけ。パー5のためスコア上は無傷で済んだものの、その後も含め「いい感触で打てたショットは少ない。風が吹いて体が反応したのか、いまいち振り切れなかった」と不満が残る。

“パターに助けられた”のは、2つ伸ばして迎えた18番。2打目をグリーン左脇まで運び、ウェッジを握ってからだ。ここはうねった2段グリーンで、3日目のピンは最上段に切られていた。3打目は、わずかに段を上りきらず傾斜を転がり、もともと打った位置まで逆戻り。すると続く4打目もダフった影響で段を上らず、再びボールが戻ってきた。今度はグリーン上で止まったものの、15メートルほどのパーパットを残した。

「『落ちてきたな、仕方ない』と思って見てたら、自分のところまで落ちてきてすごいショックだった。(4打目も)また戻ってきて、まだ戻るんかって。難しかった」。だが、ここで「まっすぐ打とう」と思った一打が、段を上るとコロコロ転がりカップイン。まるでイーグルでも奪ったかのような歓声がこだました。さらに、続く1番でもタイのファンを盛り上げることに。10メートルのパットを沈め、今年の公式戦自身初となるイーグルを奪取した。「ラッキーだったなー。18番があったからこその1番のイーグルだとも思う。助かりました」。

他のホールではアプローチで拾ったパーも印象に残ったが、「納得のいくショットが打てて、いいスコアが出せるように頑張りたい。パーオン率が低く、パターに助けられたけど、そこは不本意。納得いくショットを打ってスコアを出せるように」というのが本音。スイング改造中に迎えた初戦とあって、やはりショットのできは気持ちを左右する。

トップと11打差の20位タイから出る最終日は、笹生優花、アマチュアの馬場咲希(代々木高2年)ら日本勢2人と同組になる。和やかな雰囲気のなか進みそうなラウンドで、気持ちよくクラブを振り抜きたい。(文・間宮輝憲)

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