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4年ぶりに下部ツアー出場の三浦桃香 『深夜のスイング調整』で1W好調、名物18番ではイーグル奪取宣言

コースで念入りに調整する三浦桃香(撮影:ALBA)

<SkyレディースABC杯 事前情報◇25日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6660ヤード・パー72>

国内女子下部のステップ・アップ・ツアーで唯一となる4日間大会。世界ランキングポイントが付与されるフラッグシップイベントとして、26日(火)から「SkyレディースABC杯」が開催される。

今大会には、2021年4月にツアー撤退を表明し、昨年ティーチングプロの資格を獲得した女子プロゴルファーの三浦桃香が出場。下部ツアー参戦は、19年10月の「京都レディース」以来で、今大会が4年ぶりの同ツアー出場となる。

開幕を翌日に控えた25日、18ホールの練習ラウンドを終えた三浦がツアー仕様のコースについて「ここ何年も一般営業のゴルフ場でラウンドすることが多かったので、それに比べてラフがすごい深くて。ラフってちょっと気持ち力が入っちゃうので、その感覚で打っちゃうとフェアウェイから打ってもリズムが変わるっていうのを今日1日かけて調整して、何となく感じがつかめてきたのが今日の収穫です」と普段との違いを語った。久々の試合のセッティングに自分の感覚をアジャストさせる準備ができたという。

持ち味のドライバーショットの調子については「ここ1カ月ぐらい、試合が近くなってきたというのもあってドライバーに悩んでいたんですけど、それもここ1週間くらいで気持ちよく振れるようになったので、明日も振っていけたらいいスコアがでるんじゃないかなと思っています」と、左肩に感じていた痛みの影響で乱れていたスイングも修正できた。

そのドライバーだが、左肩に痛みがあることで「かばったスイングになって右の手を使って引っかけが出るようにたったんです。逆にそれを嫌うと今度は体が浮いて、右にミスというのを繰り返していたんです」という悪循環も、シャフトチェンジとスイング調整によって安定してきた。

スイングの修正点は「トップのポジションを高くした」こと。低いトップだと、右手の力に頼って引っかけてしまうが、高いトップで上から落とすスイングなら重力の力、落下のエネルギーを使えるため右手を使いすぎることもない。

この試合の目標について「アマチュアの時(高校生時代)に出場させていただいてその時が10位で、最終ホールでイーグルを獲ることができて、そういう記憶があるので、目標はやっぱりトップテンを目指せるのが一番。で、イーグル獲って帰るのが一番のお土産にしたいなって思ってます」と目指すは派手なゴルフだ。

最終18番パー5はグリーン手前に池が待ち受ける、過去に幾多のドラマを生んできた名物ホールだが、昨年の改修でビーチバンカーはなくなっている。「バンカーがなくなってダイレクトに池になったので、そのぶん狙うのか攻めないのか決めながらゴルフしていくのはちょっと難しくなった」としながらも、「2オンを狙いにいきますよ。今日も練習ラウンドでドライバーで打ってセカンドがピンまで170ヤードを切っていたので」とこちらも見せ場になりそうだ。

初日は午前8時38分のスタート。「朝早いですけど、私はギリギリまで寝るので朝は緊張してないはずです。今日は日付が変わる前に寝ます」。オフの日には14時間も寝ることがあるというロングスリーパーの三浦だが、「初日の組み合わせを見た時に安心しました。北村響さんとは一緒に番組に出たり、同じ事務所だしちょとホッとしました。新人でドカドカ飛ばす選手とかだとちょっと怖いなって思ったんですけど、自分のゴルフがのんびりできるんじゃないかなって。いい組み合わせです」と、笑顔を見せた。

現在はレッスン活動に注力する三浦。久しぶりの実戦では不安もあるという。「ワクワクもしますが、緊張のほうが強くて。最近は(レッスンの仕事が終わったあとに)深夜まで開いている練習場に駆け込みが多くて、以前はそんな人じゃなかったんですけど」と、ツアーに参戦していた頃とは生活も一変した。

「教えることばっかりに頭を使っているので、自分のゴルフにシフトチェンジできないんです。しばらくゆっくり休んでから練習すると、自分のゴルフに集中できます」と教えるゴルフと自身でするゴルフの違いを実感しているという。「試合では周りに迷惑をかけてしまうかもしれないし、曲がってしまったらどうしようとかあったんですけど、その深夜の調整が効いて、今日の練習ラウンドが最近でいちばんまともにドライバーが真っすぐいっていたのでそのイメージを忘れずに明日いけたらいいなって」。深夜特訓の成果を生かして、三浦が久しぶりの表舞台に立つ。(文・土屋裕一)

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