
<ECCレディス 最終日◇17日◇北六甲カントリー倶楽部 東コース(兵庫県)◇6502ヤード・パー72>
ステップ史上8人目のアマチュアVを目指し、2打差の6位から出た14歳の岩永梨花(兵庫・塚口中2年)は3バーディ・3ボギーの「72」と伸ばせず、トータル6アンダーの8位に終わった。前半はスコアを1つ伸ばし、首位と1打差でバックナインに突入。だが、その直後の11番パー4で強烈すぎるパンチを2発食らった。
「メンタルやられました。そこから焦ってしまって…」
同組の大須賀望と中地萌による漫画のようなスーパーショット2連発に、14歳の心はかき乱された。大須賀は残り106ヤード、中地は残り100ヤードをともに48度のウェッジでショットインイーグル。同一組同一ホール、しかもパー4で飛び出した離れ業を目の当たりにし、強心臓の中学生もさすがに平常心を保つことはできなかった。
12番パー4はショットが乱れ、4オン1パットのボギー。気持ちを立て直す余裕はなかった。14番パー4でもスコアを落とし、優勝争いから脱落。17番パー4で意地のバーディを奪い、ベストアマも獲得したが、大きな目からは今にも涙がこぼれ落ちそうだった。
「後半はショットが暴れて、パットも入らなかった。でも、いい経験になりました。次の試合までにはしっかりショットを修正したいです」
今大会、9月のレギュラーツアー「住友生命Vitalityレディス」に続き、次は11月の「大王製紙エリエールレディス」に出場する。8月に香川で行われた「エリエールレディスアマチュア選手権四国大会」で自己ベスト「64」での優勝でつかんだツアー切符で、リベンジを期す。
この日は3学年上の姉・杏奈(大阪桐蔭高2年)も応援に訪れた。7月の「世界ジュニア」では姉妹Vを達成。姉に追いつけ、追い越せを目標に急成長を続ける妹は「ベストアマはうれしい。でも、もう少しスコアを出したかった」と悔しさをにじませた。まだ14歳、まだ中学生。この日の悔しさが、さらなる進化の糧となる。(文・臼杵孝志)
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