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今季日本初戦は予選落ちも 稲見萌寧がひさびさの試合で感じた“明るい兆し”「やっと次の段階にいける」 

復調の兆しをつかんだ稲見萌寧(撮影:福田文平)

<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 2日目◇6日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6670ヤード・パー72>

日本ツアーでの今季初戦はトータル5オーバー・113位タイで予選落ち。しかし、途中棄権した6月の「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」以来、およそ2カ月ぶりとなる試合で、稲見萌寧は明るい兆しもつかんだ。

2オーバー・95位からスタートした2日目も、バーディが1個だったのに対しボギーは4つと苦しい時間を過ごした。「スイングを変えたら、パッティングにズレが出て、その調整がうまくできなかった。ショット時のアドレスを変えたらパターも似てきてしまって」。あと一筋が…という場面も目立ち、パット数が初日32回、2日目31回だったグリーン上でスコアをまとめられなかった。

ただ、前向きな言葉も聞こえてくる。「うまく打てる場面がどんどん増えている。ショットがこの感じなら、いいかなと思えます」。試合に出ていなかった期間に、好調だった頃のスイングのイメージに戻すよう取り組んでいたことを、今大会前に明かしていた。稲見にとって、それは“逆の動き”を目指すもの。すぐに体に染み込むものでもないが、それにメドが立った。

試行錯誤を続け、今目指していることも、ここ2~3週間で取り入れたもの。「ちょっとずつよくなっているけど、まだ“う~ん”という感じだった」。だが、プロアマ、初日、2日目と時間が経つにつれ、動きに磨きがかかってきた。完成度についても「さすがにマックスとはいかない。でも大会前に40~50%だったものが、60%くらいにはなったかな。万全ではないけど、振っていて気持ち悪さを感じることはだいぶ少なくなりました」と話す。

「ショットの不安要素はだいぶ消えてきた」という収穫もあれば、課題も出てくる。「やっとショートゲームに専念できる。そこを徹底的にやっていきたい」。特にグリーン上の修正は急務だ。思い当たるのは『体の向き』。「今と逆の動きをしたスイングをもとに、ここまでパターをいい感じで作っていました。アドレスの傾きを逆にしたことで、パッティングにもその傾向が出てきた」。ここを調整していく。

来週も日本で「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」(9月13~15日、愛知・新南愛知CC美浜C)に出場する。「試合に出ていなかったので、アイアンの距離もそこまで正確に把握できていなかった」。その後は、19日開幕の米国ツアー「クローガー・クイーンシティ選手権」(オハイオ州)にもエントリーしている。ひさびさの主戦場での戦いに向けても、試合勘を徐々に養っていく。

「やっと次の段階にいけるな、という感覚はあります」。沖縄で感じた兆しを、次につなげていきたい。(文・間宮輝憲)

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