渋野日向子が23年初戦 10年には宮里藍がV 日本勢好相性大会は“悲劇”と“歓喜”の舞台
■タイのスーパースターが涙の敗戦を払拭し悲願V
コロナ禍のまっただ中、21年大会は記憶に残るものとなった。優勝したのは地元のアリヤ・ジュタヌガーン。圧倒的な飛距離とパワーで世界ランキング1位にも君臨したスターの優勝に母国が沸いた。これはただの大会勝利ではなく、リベンジの勝利でもあったからだ。
13年、当時17歳だった天才少女として名を馳せたアリヤは、大会最終日を首位で迎えた。12番パー3ではホールインワンを達成し、2打差でパー5の最終ホールに入った。ティショットはフェアウェイへ。ボギーでも優勝というなかで、2オンを狙った2打目はグリーン右手前のバンカーに向かう。これが不運にもアゴに突き刺さり、アンプレヤブルを宣言しバンカー内にドロップ。1罰打を付加し、続く4打目に臨むもこれが大きくグリーン奥へ。5打目は手がしびれ大きくショート。6打目を1メートルに寄せるもこれを外し、痛恨のトリプルボギーで優勝を逃し、大粒の涙を流した。
地元優勝目前での悪夢。その後アリヤは世界を舞台に大活躍を果たすが、この敗戦はいつまでもアリヤの心、タイの人々の心に刻まれていた悲劇だった。そんな苦い思い出を払拭したのが21年大会だった。最後は当時アマチュアのアタヤを1打差で振り切りリベンジV。最終日は圧巻の「63」で大逆転を果たし、うれし涙がアリヤの頬を濡らした。
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