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ティショットからグリーンまで ゴルフ競技の流れをおさらい【パリ五輪あれこれ】

■2打目以降

ティショットが終われば、自分の打ったボールに歩いて向かう。パー4であればグリーンを狙うショットとなるが、先述の通り、深いラフやバンカーで目玉(ボールが深く埋まる状態)になったり、木が邪魔で前に打てない…など様々なケースがある。

その場合はグリーンを直接狙わず、3打目が打ちやすい位置にボールを運ぶ『レイアップ』を選択する。例えば、ラフからグリーンを狙える場合でも、少し左に曲がれば池に入ってしまう状況。大ケガのリスクを回避して、堅実なチョイスを求められることもゴルフには多い。

2打目で使用されるクラブは、グリーンまでの距離によって様々だ。スプーン(3番ウッド)やクリーク(5番ウッド)は長いクラブなので、飛距離が出る分、精密なコントロールは難しい。グリーンまでの距離が近ければ、短い番手のアイアンやウェッジでコントロールショットを打つことができる。飛距離が出る選手が有利とされているのは、2打目以降を短いクラブで正確に狙うことが可能だからだ。

■アプローチ

もしグリーンをとらえきれなかった場合、アプローチと呼ばれるショットでピンを狙うことになる。基本的には、正確なコントロールが可能なウェッジを使うことがほとんど。

ピンまでの距離やボールのライ(ボールのある場所の状態)に応じて、クラブを慎重に選択。グリーンの傾斜も読む。浮かすか、転がすか。技術を総動員して、最適だと思われるショットでピンに寄せる。このアプローチ次第では、次に打つパッティングの難易度が段違い。わずか数十センチの誤差も命取りになりかねない。

PGAツアーのパーオン(規定より2打少なくグリーンに乗せること)はトップ層でも約70%。どんな名手でも1ラウンドで5~6回ほどはアプローチを打つことになる。

■パッティング

ボールをグリーンに置ければ、ホールの最後を締めくくるパターの出番だ。ボールを転がしてカップに入れる。単純だが、これが一筋縄ではいかない。当然、グリーンは真っ平らではなく傾斜があるため、ボールがどのように曲がるのか。打ち出す強弱も合わせて、ラインを見極めなくてはならない。

わずか数メートルの一打が、ドライバーショットと同じ価値。有名な『ドライバーイズショー、パットイズマネー』という格言は、パットこそがスコアを作る上で欠かせないという意味だ。近年はティショットの重要性が高まっているが、それでも勝負のカギを握るのはパッティングであることに変わりは無い。

プロもアマチュアも共通しているが、最もやってはいけないことが3パットだ。仮にパーオンに成功しても、3パットした時点でボギー以上が確定。スコアを落とす大きな要因のひとつだ。長い距離のパットを打つ場合は、たとえ入らなかったとしても、悪くとも2打でカップインできるように計算をする。

PGAツアーの3パット率は平均で約2.7%。めったに起きることではないが、それだけに3パットが選手に与える精神的ダメージは大きい。

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