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「ママ頑張ってくるよ!」 若林舞衣子がトーナメント会場に設置された託児所に子供を預けて試合に出場

託児所の設置を歓迎する若林舞衣子(撮影:上山敬太)

ママさんプロゴルファーとして活躍する若林舞衣子が自身のインスタグラムを更新。「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」の会場に設置された出場選手やJLPGA会員の子供を預かる託児所を利用したことを紹介し、託児所の大切さと設置されたことへの感謝の気持ちを熱く語った。

トーナメント会場に託児所が設置されたのは、子育て中の選手が活躍できる環境づくりを目指すJLPGAの思いに住友商事が賛同して実現したもの。

若林は木曜日と金曜日に利用したそうだが、息子さんがとても楽しそうに過ごしていたことによって、「ママも1人で頑張るよ」と安心してプレーに集中することができたと振り返る。そして、このような取り組みが安定して提供されることによって、ママになったプロゴルファーにも新たな活躍の場を提供してくれることが理想としている。

幸いにも若林は家族の理解と協力があり託児所がなくてもトーナメントに出場してきたそうだが、そのような環境にない選手にとってこそ試合に集中して臨める体制作りが必要なのだ。

女子プロゴルファーは若年齢化し20歳前後の選手が大活躍をしているが、ゴルフはほかの競技と比べて長く続けられるスポーツ。しかし選手歴が長くなると結婚や出産などに悩み、そのたびに決断を迫られてきた。そんな時に『産後復帰』という選択肢があることは精神的に大きな支えとなるはずだと語る。

若林本人も「19歳でプロになって20代前半の頃にこんなことは考えたこともありませんでした」と振り返る。当時も先輩ゴルファーがJLPGAや選手たちに新しい制度の設立を働きかけていたが、他人事としか考えられなかったそうで「あの時一緒に産休制度、産後復帰後の環境を整えていく働きかけをできなかったことはとても後悔しています」。

しかし、こうしたプロジェクトが新たに推進されていくことは本当に意義があり、選手にとってはありがたいことと感謝の言葉を述べ、「私は積極的に利用させていただき、発信していきたいと思います」と喜びを語っている。

若林は2007年にプロテストに一発合格。翌年には「SANKYOレディースオープン」でプロ初優勝を遂げたが、11年にはシード権争いに苦しむことに。そんな中、岡本綾子に志願して弟子入りし、12年には「西陣レディスクラシック」で復活優勝。21年には「GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ」でツアー史上6人目のママさん優勝を達成している。託児所を利用した本大会でも無事に予選を通過し28位タイと健闘した。

この投稿には「安心して子供を預けられる環境の大切さを、育児を経験して初めてわかりました」 「素晴らしい取り組みですね」 「女子プロゴルファーが人生の選択時に悩まない取り組みが必要」と、新しく導入されたプロジェクトを応援する声が相次いだ。

トーナメント会場での託児所設置は、今シーズンはJLPGA ツアー並びにステップ・アップ・ツアーの数試合で設置される予定とのこと。若林は最後に「JLPGA並びに住友商事様、素晴らしい環境を与えていただきありがとうございました」とあらためて感謝の言葉で締めくくっていた。こうした支援がママさんプロゴルファーにも大きな活躍の場を提供してくれることを期待したい。

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