揺れるクマ対策にJGTOもガイドラインを作成 “スターターピストル”などの対応策も

JGTO諸星裕会長(左)と倉本昌弘副会長(撮影:ALBA)

28日、都内で日本ゴルフツアー機構(JGTO)の定例理事会が開催された。理事会後には、同機構の諸星裕会長と倉本昌弘副会長より、報道陣に向けて会議での議題および決定事項について発表した。

2026年から導入されるポイント制について、新たに理事会で決定事項があった。倉本副会長によると、「日本国内の公式戦、それから海外メジャーについてポイントを高くすることを理事会で決定した」とのこと。

国内男子ツアーにおける公式戦では、通常ポイントの1.25倍、海外メジャーでは1.5倍のポイントが付与されることになった。このポイント制度の詳細は、今後、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)の会議にて提案される予定である。

また、昨今世間を騒がせている“クマ対策”についても議論が行われた。2週前の国内女子ツアー「明治安田レディス」のプロアマでは、コースにクマが出没したため、プロアマと初日の競技が中止となったことは記憶に新しい。このような事態を受け、JGTOでは新たにガイドラインを策定した。

現時点での対策としては、猟友会や地元自治体との連携が中心となっている。また、競技委員がスターターピストルを携帯するなどの対応策も挙げられた。ただし、JGTO単独の判断だけで対応策を講じるのは難しいとし、「主催と協議をする方向になる」(倉本副会長)とも述べた。

なお、過去に国内男子下部ツアーでクマが出没する事案があり、その際にも対応策を都度、作成していたが、今回の国内女子ツアーでの出来事を受けて、ガイドラインをアップデートした形となる。

そのほか、QT(クオリファイングトーナメント)のエントリー費用については、値上げまたは値下げの検討がされていたが、ツアーの試合数および受験者数の増加が見込まれることから、今回は“据え置き”とすることが明かされた。(文・齊藤啓介)