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吉本ひかる 「手元を体の前から外さない」スイングで正確なキャリーコントロールが復活

7バーディ・2ボギーの5アンダー7位タイと好位置につけた吉本ひかる(撮影:上山敬太)

<大東建託・いい部屋ネットレディス 初日◇20日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)◇6540 ヤード・パー72>

今季「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ」で初優勝を遂げた吉本ひかるが、7バーディ・2ボギーの5アンダー7位タイで初日を終えた。今季2戦目で勝利を挙げるも、5月以降は予選落ちが3試合と棄権1試合。調子が今ひとつといった状況での、5アンダーフィニッシュに笑顔を見せた。

「パターが入ってくれました。重いグリーンなので、いつもの感じで打っているとショートしてしまいます。しっかり打つことを意識していましたが、けっこう勇気もいるので前半は打ち切れない感じもありました」と吉本。重く軟らかいグリーンのときの打ち切れない感じは、パッティングもショットも同じだという。

パターを打ち切れなければ、ショートするのは当たり前。ショットの場合は、キャリーでボールがピタッと止まってしまうので、いつもどおりの距離感で打っているとやはりショートしてしまうのだ。
 
「ピンまでの距離をしっかり把握して、その距離を確実に打つことが大事。逆に奥に行っても転がらないので、怖がらずに打っていくことです」と吉本は話すが、この「怖がらない」がなかなか難しい。今大会のグリーンは降り続いた雨の影響を受け、ツアーではめったにない重くやわらかいコンディションになっている。いかにキャリーをコントロールするか、それがスコアに直結する。
 
怖がらずに打ち切ってキャリーをコントロールできたのは、「ショットが悪くなって、いろいろ考えて調整してきたおかげです。体の前から手元が外れてしまい、球を曲げていました。これはドライバーからアプローチまで一緒なんですが、長いクラブのドライバーが一番大きく外れていました」と話した。
 
手元を体の前から外さずに振るには、両腕がつくる三角形をキープすること。この基本に立ち戻って練習をしたという。その成果でしっかりキャリーをコントロールでき、5アンダーというスコアになった。
 
明日からの残り3日間も同様に「集中して攻めていく」と話したが、「もちろん狙うのは優勝ですが、3日目が終わるまでは考えません。でもトップにいると守りに入って攻めきれなくなるので、最終日は1打差を追いかけるくらいの位置にいたいです」と、笑顔を見せながら続けた。
 
初日の結果は首位タイにふたり、1打差の3位タイに4人、そして首位と2打差の7位タイには10人という大混戦。最終日を迎えるときに吉本がどの順位にいるのか、楽しみだ。(文・河合昌浩)

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