ウォルトン・ヒースってどんなコース? 男女メジャー初開催の特徴は“荒れ地”
<AIG女子オープン 事前情報◇8日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6856ヤード・パー72>
全英と言えばリンクスを想像するものだが、今年の「AIG女子オープン」(全英)はロンドン近郊のコースで、どこにも海はない。記憶に新しい渋野日向子が制した2019年大会は林間コースで渋野も当時驚いていたが、今年のコースは同じ内陸でも、雰囲気が異なる。
コース名にもある“ヒース”は直訳すれば荒地。つまり、自然豊かなレイアウトが広がる。フェアウェイを外せばペナルティ覚悟の荒れ地が待つ。総距離は6800ヤード超えで、パー72。いったいどんなコースなのか。
創設は1903年と歴史は古い。イングランド、アイルランドのトップ50に常にランクインする名コースだ。かつては「ヨーロピアンオープン」を1970年代から80年代にかけて5度開催。81年には「ライダーカップ」もこの地で行われた。2011年には「全英シニアオープン」も開かれるなど、歴史あるコースは、世界の名プレーヤーを迎えてきた。
創設記の20世紀初頭から女性メンバーを受け入れ、女子アマ大会も開催。男女対抗戦なども行われており、その歴史は多くの男性中心コースとは異なっている。その後も数多くのアマチュア大会を開くなど、ロンドン郊外のコースとしてその名声は高まっていく。
ライダーカップで米国選抜の一員としたプレーしたジャック・ニクラスも「素晴らしくピュア」という言葉を残し、コースを絶賛した。
そして今年はついに男女を通じて、初めてのメジャー大会が幕を開ける。世界100選常連のオールドコースとニューコースの36ホールからなるウォルトン・ヒース。今回はそれぞれのコースから選ばれた“混成”18ホールで争われる。
ブッシュとはいかないまでも、不規則に生える“雑草”に打ち込めばまずは脱出第一。そして大きな高速グリーンに手を焼くことになる。11年の全英シニアオープンで上位勢を占めたのはいずれも飛ばし屋ではなく安定感の光るプレーヤー。正確にフェアウェイをキープしていくスタイルがコースにはまりそうだ。
リンクスで対峙する海風とは異なるスタイル。“ヒースランド・スタイル”と称されるコースで栄冠に輝くのはいったい?
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