ショット好調も西郷真央は上がり2ホールに“悔”「自分が頑張って伸ばさないと」
<Qシリーズ(米国女子ツアー最終予選会) 初日◇30日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72、フォールズC=6643ヤード・パー71>
西郷真央が最近の好調ぶりをそのまま持ち込むようなゴルフで、3アンダー・13位タイと好発進した。「アイアンショットは狙ったところに打てた」という言葉通り、数多くのチャンスを演出。練習ラウンド時よりも硬くなったと感じたグリーンで、「スピードの感覚がなかなかつかめず」大きく伸ばせなかったことに少しの悔いは残すが、概ね満足感も残る一日だった。
クロッシングズCを回った初日は、パー3の2番で下りの2.5メートルを決めると、5番、6番では連続バーディと序盤からアンダーを積み上げた。さらに15番、16番でも再び連続バーディ。この時点でトップにも立った。だが、そこからはピンチが。17番のパー3ではティショットが左に飛び出してグリーンを外し、下り面に打つアプローチを残す。続く2打目のアプローチは、「(芝で)ちょっと浮いていた」とヘッドがボールの下をくぐるような形でわずかに前進するのみだった。
「普通のアプローチだと(グリーンで)下ってしまう。勝負をかけて打つしかない」。これが裏目に出る形にはなったが、それでも気を取り直しての3打目で今度はきちんと寄せて、ボギーで抑える。さらにティショットを右のバンカーに入れた18番もピン右6メートルからパターで打った3打目が大きくオーバーし、連続ボギーの上がりになってしまった。
当然ながら、「上がり2ホールがもったいない。それは反省点」とここは問題視。それでも修正が効かないミスではなく、すぐに気持ちをリセットした。「17番もギリギリの番手で風に乗せて打とうと思ったら、(左へ)巻いてしまった。もっとセーフティにマネジメントすれば良かった。そこは明日以降しっかり」。2日目以降へ生きる反省ポイントになった。
米国ツアーへの挑戦は、今年の春に明言。長年、そこでの活躍を願ってきたが、この思いを現実のものにするための予選会出場だ。ただ緊張などは特になし。ルーキーシーズンだった2020-21年にすぐにシードを手にしたため、QTへの参加はプロテスト合格後、初めて挑んだ19年以来となる。「日本のQTはプレッシャーがかかる位置でもなく、気持ちを楽にやっていた記憶がある(最終成績は10位)」。ただ、他の選手のスコア動向を途中で見ることができないことなど、今回は独特の雰囲気も感じ取っている。
3週前の「伊藤園レディス」で約1年半ぶりとなる優勝。続く「大王製紙エリエールレディス」も2位に入るなど、好調さをうかがわせる。当初の目標は6個のバーディを奪うこと。結果的には5つに終わり、さらにボギー続きの終盤にはなったが、「それに近いプレーはできたと思うし、目標スコアを設定してプレーしたい」と前を向く。2日目こそ“一日6バーディ”を達成したい。金曜日には大雨予報も出されている。「スコアが見えないので、ある程度自分が頑張って伸ばさないと」と意気込んだ。(文・間宮輝憲)
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