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ウィンダム・クラークが全米オープン制覇。話題の10年前の『ジェイルバード』はファウラーも使用

米国アクシネット社から「全米オープン」のツアーレポートが届いた。
 
「タイトリストのブランドアンバサダーであるウィンダム・クラークは、ロサンゼルス・カントリー・クラブで、プロV1xゴルフボールとタイトリストの用具を信頼して、42日間で初のメジャータイトルと2度目の勝利をもたらし、ティからグリーンまでの揺るぎないパフォーマンスで歴史に名を残しました。29歳の彼は、TSi3ドライバー、T200ユーティリティ、620 CBアイアン、ボーケイデザインSM9ウェッジを使用し、64-67-69のラウンドを記録、二桁アンダーでフィニッシュした唯一のプレーヤーでした。

最終日は70をマークし、スコッティ・シェフラーとタイトリストブランドアンバサダーのキャメロン・スミスを含む3人のメジャーチャンピオンを抑えて1打差で勝利しました。先月の『ウェルズ・ファーゴ・チャンピオンシップ』でPGAツアー初優勝を果たしたクラークは、ティショットで5打以上(+5.44/2位)、グリーン周りでは4打近く(3.92/7位)を獲得し、首位に立ちました。グリーン周りのショットでのホールへの近さ(5’9”)は、フィールド平均(9’11″)よりも 4フィート以上優れています」(同社広報)
 
【ウィンダム・クラークの優勝ギア】
Titleist Pro V1x golf ball
Titleist TSi3 9.0 driver(Accra TZ Six ST 60 M5)
Taylormade Stealth2 3W
Titleist T200 3 iron (Tensei AV Raw White 100HY X)
Titleist 620 CB 4-9 irons(Dynamic Gold X7)
Titleist Vokey Design SM9 46.10F, 52.12F, 56.10S
Titleist WedgeWorks 60A wedges(Dynamic Gold S400)
Odyssey Jailbird Versa putter
 
■タイトリストの1Wで飛躍!?

クラークは2021年末まで他メーカーとの契約で、2022年1月にタイトリストになった当時は世界ランク249位だった。そこから上昇を続け、現在は自身最高位の13位にまで上り詰めている。同社はクラークの飛躍の要因をドライバーに見出し、替えた当時の彼のコメントを紹介する。
 
最も影響力のある変更の1つは彼のドライバーでした。競合モデルでプレーしたクラークは、SG:オフ・ザ・ティー117位で2020-21シーズンを終え、合計ストローク数はマイナス(-.015)でした。『TSi3』(9.0)でプレーした後、彼は次のシーズンを61位で終え、ティショットでのストローク数を増やしました (+.209)」(同社)
 
「このドライバーを使っているのは、とても安定しているからです。私のミスは信じられないほどで、それは私にとって大きなこと。タイトリストならミスをしても、私が良いゴルフをするために必要なパラメータ内にとどまる。そして、これが最終的に私がタイトリストのクラブ、特にこのドライバーを使う理由なんです」(クラーク)
 
■ファウラーと同じく今年から『ジェイルバード』

また、今大会で最も話題となったギアは、その古いマレット型のパターだろう。何しろ、同じものを使うリッキー・ファウラーが初日からロケットスタートし、復活優勝を争った末5位。クラークもファウラーも今年から10年前に米国発売のオデッセイ『VERSA JAILBIRD』にスーパーストロークグリップを挿して使用していた。米国キャロウェイのツアー担当者は、2人のパターのスペックを下記のように明かす。
 
「両選手は非常によく似たVersa Jailbirdを使用しています。より長い、カウンターバランスのバージョンは、選手がパターをより自由にスイングし、ストローク操作の一部を軽減するのに役立つようです。我々が継続的に受け取るフィードバックは、パターが『自らスイングしている』かのように非常に安定しているように感じられ、ショートからミッドレンジのパットをホールに入れるのに大きな自信を生むというものです」(オデッセイツアー担当)

【ウィンダム・クラーク】
🟠Versa Jailbird w/MH インサート🟢タンクスチールダブルベンドシャフト🔵39インチ eog / 2* / 70* / 636.7g🟡SuperStroke Zenergy 17 インチ 3.0
 
【リッキー・ファウラー】
🟠Versa Jailbird w/MH インサート🟢タンクスチールダブルベンドシャフト🔵38 5/8 インチ eog / 2* / 70.75* / 631.7g🟡SuperStroke Zenergy 17 インチ 3.0
 
クラークは3月の「バルスパー選手権」でこのパターに替えていることが確認でき、ファウラーは1月の「ザ・アメリカンエキスプレス」では既に実戦投入と、その使用期間に差はあるが、2人の今季のパッティングスタッツを確認すると、明らかに良化している数字が見られた。

まず、先に使い始めたファウラーの数字だが、昨季のSG:パッティングは「-0.253」で161位だったが、今季は「0.323」の48位に飛躍。平均パットも昨季が「1.769」の124位から「1.715」の11位に改善しており、バーディ以上のコンバージョン率も昨季135位➡17位になった。また、距離別では10ft(約3m)からの距離が昨季182位➡13位になり、20-25ft(約6~7.62m)も154位➡8位になった他、5ft(約1.5m)の短い距離も84位➡27位に良化していた。
 
では、クラークはどうか。SG:パッティングは昨季「0.358」の31位から今季は「0.384」の35位だが、平均パットは昨季の「1.769」から「1.725」と、124位➡22位へ飛躍させていた。また、距離別ではファウラーと少し似た傾向もあり、20-25ft(約6~7.62m)で93位➡26位になった他、8、9ft(約2.4~2.7m)も大幅に順位を挙げており、3ft(約1m)も今季は100%と61位➡1位へ良化させていた。

マレット好きには気になるこのパター。10年前のヘッドの入手に勤しむか、それともグリップ変更に目を向けるのか。他の選手への影響も出てくるかどうか、今後の動向にも注目だ。

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