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テーラーメイド『ステルス2』シリーズ、2月17日デビュー【打ってみた】

赤い強化カーボンリングが目立つ、テーラーメイド『ステルス2』シリーズが2月17日に発売!(撮影:山代厚男)

11日、都内にて[▶▶▶コリン・モリカワが赤い謎の1Wヘッドをテスト。キャロウェイ勢は?]()

■カーボンの使用比率が過去最多

今作も60層のカーボンフェースを採用しているが、前作『ステルス』から2g軽量化。また、同社特有のインバーテッドコーン形状を採り入れ、真ん中裏側部分が分厚く、周囲がやや薄い構造にした。結果「ホットゾーン」と呼ばれる高初速エリアが「前作より大幅に拡大した」と製品担当は胸を張る。

『SIM2』や『ステルスグローレ』ではヘッド外殻がアルミ製のリングだったが、この部分を強化カーボンに素材変更、ソールも同様に『ステルス』と違いカーボンに置き換え軽量化を図った結果、「金属よりカーボンの使用比率が初めて上回った」とか。結果、生まれた大きな余剰重量を最適配置し『ステルス2プラス』のMOI(上下+左右)が前作比+9%、『ステルス2』が+7%、『ステルス2 HD』が+8%の寛容性アップを達成した。

■モデル毎の差が分かりやすくなった

デザイン面でも、性能面でも、モデル毎の差を分かりやすくした。ハードグッズ担当の高橋信忠氏はこう説明する。

「去年(ステルス)は3種類のヘッドを同じように構えると、違いが分かりにくく、非常に似ていました。今年(ステルス2)に関しては、3種類を並べてみると(ステルス2プラス以外は)明らかに後ろのフレームが赤い色になっているというものです。(タイガー・ウッズもこの赤いフレームへの変更を好感するコメントをしていた)

去年も3種類ありましたが、今年も3種それぞれ使うウェイトの場所を変えて『プラス』『ステルス2』『HD』とできるだけ性能差を作るようにしました。【私はコレだ!】とはっきり分かるように。後ろのウェイトは『プラス』が15g、『ステルス2』が25g、『HD』が30gと、同じサイズで素材を変えて作っています」

■『ステ2HD』はキャリー製造能力◎

記者(HS50m/s・ローフェーダー)も室内でトラックマン試打をしてみた。まずはノーマル『ステルス2』(10.5°)だが、初球から前作『ステルス』同様「パインッ!」とフェースがたわんで押し戻す、球持ちのいいソフトな感触。クラウンが光沢ありに変わった点も構えやすく、前作のマットより安心感がありアバウトに振っても大丈夫な印象を得た。

芯の付近に当たった感触があったが、データは画像の通りHS47m/sでBS69.1m/s、SPIN2988rpm、CARRY250y、TOTA+273.7yとまずまず。純正Sのストライクゾーンより速めに振れたためかややスピン量が多かったものの、前作『ステルス』に近いフィールかつ少しつかまる印象で、初球からミート率1.47が出る辺りにホットゾーンの広さを感じた。

次は最もつかまりキャリーが出やすい『ステルス2 HD』(10.5°)だが、こちらは初球のスピン量が4000rpm近い吹き上がり。純正シャフトが記者にはアンダースペックでついて来ないため、スピード帯を落として振ると、『ステルス2』より遥かに高い打ち出しとキャリー製造能力を感じた。

データはHS42.6m/sで、BS62.1m/s、スピン量3197rpmで打ち出しは16.7°まで上がった。通常の打ち方だとローフェーダーでインパクトロフトを立ててしまう癖のある記者でも高く発射できる特徴を実感。『HD(ハイドロー)』の言葉どおり、前作よりも深重心で球を打ち上げる能力が高くなったと感じた。

■『ステ2プラス』はミスでも初速◎

最後に試したのが、本命の『ステルス2プラス』(10.5°)の純正S。構えると前作よりシャローで威圧感が減ったと感じ、ゲンコツのような投影よる不安を感じることなくアバウトに振り抜けた。前作はクラウン頂点の盛り上がりも顕著で小ぶりに見えたため無意識に力が入ったが、今作はそのハードな印象が不思議に取れていた。

初球からHS48.2m/sで、BS71.7m/s、2373rpm、CARRY263.4y、TOTAL293.2yと申し分ないデータ。ド芯を喰った感じもないがミート率1.49で、MOIアップ率が3機種中最も高い「+9%」という点に否が応でも結びつけたくなる。俄然やる気になりハードヒットすると、HS48.8m/sでBS72.8m/sと、初速性能の高さを実感できた。

高橋氏が話した「インパクトで軽いカーボンフェースが負けて(たわんで)重い後ろのボディ部が力強く押してエネルギー伝達効率が上がる」との説明通り。調子に乗ってアバウトな振り方を続けたが、低スピンで振れば振るほど前に飛ぶ結果。ド芯を食わない計7球中、初球以外BS72m/sを下回ることのない結果に『FARGIVENESS』を感じた。

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