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もはや別人! 石川遼くらいスイングを変えるとしたら、どれだけ時間が必要?【プロコーチに聞く】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

トップの形が激変! 左がスイング改造前の2019年、右が今年12月の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」(撮影:ALBA)

19年に3勝を挙げて、賞金ランキング3位に入りながら、20年3月から統計データ分析に長けている田中剛氏をコーチに迎え、スイング大改造に着手した石川遼。海外の試合では結果を残せず、「これでは通用しない」とロングゲームに課題を感じたことがきっかけだった。

同じ人とは思えない! 石川遼のスイング大改造ビフォーアフター【連続写真】

試行錯誤を繰り返しながら、握り方、バックスイングの上げ方、トップのポジション、切り返しのタイミング、インパクトに向かっていく足の使い方まで、約3年ですべてが変わった。結果よりも内容を重視してスイング改造に向き合い、長く我慢の時期を過ごしながら、今年11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で、ついに19年以来3年ぶりとなるツアー通算18勝を達成。素人の目にも変化がわかるこのスイング改造に、どのくらい時間がかかるものなのか。プロコーチとしての意見を奥嶋誠昭氏に聞いてみた。

「めっちゃかかる!」と即答した奥嶋氏。木下稜介のコーチとして22年の「フジサンケイクラシック」に帯同したとき、予選ラウンドで同組となった石川のプレーを実際に見ている。具体的な期間については「よくやっているなと思いますよ。ここまで変えるのは少なくても1年はかかります。シーズン半分は棒に振らないといけない」という答えが返ってきた。石川は2020-21年シーズンは賞金ランキング18位、22年シーズンは1勝を含む賞金ランキング10位で終えており、スイング改造に取り組みながらも、成績自体はそこまで落ちていない。

奥嶋氏は「あのアプローチとパターがあるから、スイングでいろいろできる。フジサンケイでは右に曲げて、キンコンカンと林に打ち込んでいる印象が強くて。でも終わってみたら5位みたいな(笑)。あのアプローチとパターがあるから生きていけるんだろうなって思います」と話す。そして、石川のスイング改造の方向性は「間違ってない」、2023年シーズンについては「活躍すると思います」と太鼓判を押した奥嶋氏。圧倒的な飛距離を武器に男子ツアーの主役となりつつある蝉川泰果や河本力といった20代前半の若い選手たちに対し、31歳となった石川が来年どう戦うのか楽しみだ。

■奥嶋誠昭
おくしま・ともあき 1980年3月26日生まれ。神奈川県出身。ヒルトップ横浜クラブ内の「ノビテックゴルフスタジオ」で、体とクラブの動きを3次元で計測・解析する『GEARS』(ギアーズ)をはじめとする、世界最先端機器を駆使したレッスンを行っている。ツアープロコーチとして、現在は木下稜介、河本結、松田鈴英らを指導。

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