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プロの道に進むか迷う時期もあった ライバルの背中を追い続けた蝉川泰果が歓喜の号泣【2022年涙のワケ】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

同世代のライバル・中島啓太と喜びを分かち合う蝉川泰果(撮影:佐々木啓)

新型コロナウイルスの影響がまだ残るなか、国内男女ツアーは2022年のシーズンを終えた。ただ、そんななかでも“初優勝”“復活”など印象的な場面の数々は、明るいニュースとして伝えられた。そして、それらを彩った選手の涙。さまざまな理由で流されたこの涙にスポットライトを当て、シーズンを振り返ってみよう。

超新星 蝉川泰果の豪快なドライバースイング【連続写真】

日本オープン」でアマチュアとして95年ぶりに頂点に立ち、ツアー史上初となる“アマ2勝”の偉業を遂げた蝉川泰果(せみかわ・たいが、東北福祉大4年)。10月31日からプロゴルファーとしてキャリアをスタートさせたが、ニューヒーローは史上6人目のアマチュア優勝を遂げた「パナソニックオープン」で男泣きを見せた。

タイトでOB杭が目立つコースでも、300ヤード越えのドライバーショットを連発するアグレッシブなプレーを見せた。3日目に「61」のビッグスコアをマークして優勝戦線に浮上すると、最終日は一時首位タイに4人が並ぶ混戦。蝉川は13番から5連続バーディを奪って抜け出すと、2打のリードを持って最終ホールを迎える。

ボギーでも優勝という状況で2メートルのパーパットを打つ前から「優勝を目の前にして、感情が沸き上がってきて涙を我慢していましたね」。パーパットはわずかに外れて苦笑いを浮かべたが、ボギーパットを沈めると視界がにじんだ。「ビックリしている気持ちと、なんとも言えない味わったことのないうれしさです」と自然と大粒の涙が溢れてきた。

タイガー・ウッズ(米国)が名前の由来で幼少期からプロゴルファーを志していた。ジュニア時代から全国大会でも上位に入る力をつけて、今年はナショナルチームの一員として活躍していたが、大学3年時にはプロの道に進むか否か迷いがあった。「ツアーに出れば予選落ち。プロの世界はそんなに甘くないと思っていました」。中学3年時に初めてツアーに出場してから、大学3年時まで14試合に出場して11試合で予選落ちを喫した。予選を通過しても下位に終わり、プロの大会では結果を残せずにいた。

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