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“開かず高初速な元系”が新トレンド!三菱『ディアマナWS』、『ディアマナサンプ』を【打ってみた】

PGAツアーの「元系でも少しつかまりを」の要望に応えた、三菱ケミカル『ディアマナWS』シリーズ

12日、[▶▶▶三菱ケミカル『ディアマナサンプ』リニューアル、『ディアマナWS』が来年2月デビュー]()

■PGAツアーで「元系でも開かず初速の出るものを!」

まずはウッド用の『WS』シリーズだが、同社担当は「元調子の名器・白マナの系譜で『White Sprits』の頭文字から『WS』と名付け、60g台以上には『クロカゲXT』や『同XD』という元系を好んできた星野陸也プロの意見なども取り入れております」と言う。

白マナ系と言えば、タイガー・ウッズトニー・フィナウブルックス・ケプカコリン・モリカワらが『ディアマナD-Limited』を好むなど、長くPGAツアーで愛されてきた元調子の鉄板シャフト。また同社には前述の『クロカゲXT』や『同XD』など元系に分類される機種も非常に多い。今作『WS』は何が違うのか?

「PGAツアーで増えてきた『よりボール初速を出せる、滑らない元系が欲しい』との要望から、先端側に40tの高弾性素材を使うことで従来の『ディアマナD-Limited』比較でも右に滑らないことを体感頂けると思います。弾道計測機の使用が当たり前の昨今のツアーでは【ボール初速が出せる】ことが第一条件。フェースが開いて当たると極端に初速が落ちるため、これを嫌う選手が多いのです。国内男子ツアーでも似た傾向が見受けられます」(同)

■ピンシャキな元系を好む人に合う!?

早速、記者(HS50m/s・ローフェーダー)も『WS』の50SをPING『G430 MAX』に入れて打ってみた。まず50Sで感じたのは、切り返しで大きく手元側がしなることと、左へ行きづらいこと。記者にはアンダースペックでしなり過ぎて復元がヘッド2個分ほど間に合わないため、今度は同じヘッドで60Xを試すことにした。

記者のエースはグラファイトデザインの中調子『TOUR AD UB-6X』だが、同じ60g台のXでも『WS』は三菱らしく表面がピンピンして、『UB』より遥かに手元がシャキッとして感じる。寒さと素手にて余計にそう感じたのか、手元側の【ダイアリード】の影響か、グリップ内部を硬く感じて全くフィットしなかった。

フィッターの「同じ元系でも『テンセイProホワイト1K』を試してみては?」の見立て通り、記者には少し手元にマイルド感のある元系の方が切り返しのタイミングが合い、手先の力感を抑えられた。そのため「WSはもしかすると60Sの方が合うかも」との読みで試すと、これが当たった。途端に振りやすくなり、左に行きづらい性能ベースの中、中弾道ドローが出始めた。

記者の『WS』60Sの出来を見て、フィッターが『ディアマナD-Limited』の60Sとの打ち比べを提案する。手元側補強の【ダイアリード】の位置や剛性分布はほぼ同じとのことだが、先端補強材が異なるせいか『WS』の中弾道ストレートドローに対し、『D-Limited』は持ち球に近いローフェード傾向。同社の「WSはフェースが開きづらい元調子」との言い分が理解できた。

■『サンプ』にウェッジ用が登場!

次に試したのは、アイアン用カーボンの鉄板で、デザイン一新の『ディアマナサンプ』だ。今作はウェッジ用を新たに追加し、同社担当は「アイアン用の流れのPWと、ウェッジ用とは剛性も仕上がりも違っていて、追加されたウェッジ用は手元と先端の剛性が高く、特にラフからのショットで違いを感じられると思います」とのこと。

まずは、新しいウェッジ用の『サンプ』115gから打つものの、こちらもグリップ内部が硬く感じてトップが連発。記者のウェッジは[Dynamic Gold]()』にて、手元が硬く締まったものは、寒さと素手も相まって、ヘッドが降りて来づらい印象だった。

ただ、数球アジャストに要したものの、打っていく中でウェッジ用『サンプ』の利点も感じた。ねじれが少ない影響か、サイドスピンの少なさに気づく。慣れないヘッドとシャフトの割には、出る球のファーストバウンド以降の跳ね方が真っすぐ素直で、右や左に流れる球がほとんど無かった。

■アイアン用『サンプ』装着の『P770』が超お得!

「アイアン用の流れのPWと比べてください」との助言で試すと、こちらの方がしなり量が多く、手元の硬さも感じずタイミングも合いやすかった。が、ウェッジ用よりネジレが多く左巻きの球や手前から入るミスも出るため、「手元の硬さにさえ慣れれば、ウェッジ用の方が左右とタテのブレ幅を減らせる」と感じた。

▶▶▶レジェンド・世界一が磨く、テーラーメイド『Pシリーズ』アイアン[P7MB/P7MC/P770/P790]

とはいえ、新『P770』の7Iを打つとアイアン用『サンプ』の良さも再確認。剛性分布や中身に変更はないとのことだが、いい顔の中空『P770』をさらに強化していた。95gのアイアン用『サンプ』は、7Iで球が高すぎるほど高く、ねじれの少ない弾道は文句ナシ。ヘッドとシャフトの相性が抜群で、この性能なら【破格にお得】と感じた。

何しろ新『サンプ』はアイアン、ウェッジ用ともに1本税込19,800円で1月13日に発売されるが、6本購入なら118,800円もシャフト代がかかってしまう。が、新『P770』には最初から新『サンプ』が採用されて6本セットで191,400円。シャフト1本換算で7,700円も割引された形で手に入る。

もちろん、ヘッドスピードやパワーに応じて選ぶのは当然だが、新『P770』を検討中の人は、『Dynamic Gold EX Tour Issue』(S200)装着の184,800円で即決するのは待ってほしい。新『サンプ95』(S)装着の191,400円を一度でも試打しておくと、後悔が少なそうだ。

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