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“神対応”には“神対応”でお返し 渋野日向子が久々の母国で得たもの【記者の目】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

最終日のスタート前も子供に笑顔を振りまいた(撮影:佐々木啓)

出場権を得ることが確実な最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」について、現時点で「出場しません」と明言している渋野日向子。そのため、実質的に3年ぶりに米ツアーとして行われた「TOTOジャパンクラシック」が、日本では今年最後の試合となった。筆者は今年、アメリカで6試合ほど渋野の取材をさせてもらったが、日本での試合はこれが初めて。どんなプレーをするか楽しみだった。

応援してくれた子どもファンに“神対応”する渋野日向子【動画】

だが、結果は77人出場で64位タイ。残念ながら好成績とは言い難い結果となった。それ以上に本人が「4日間いいところなし」と話したように全体的に調子は悪く、何か1つでもいいところがあれば前向きにもなれるが、それも言葉に出ないほどショットからパターまで苦しんでいたように見えた。

うまくいかない現状に、プレー中は明らかにイラ立っていた。仕草からも明らかだった。だが、アメリカで調子が悪くイライラしているときとは決定的に違ったことがある。周りの声が届いているように見えたからだ。

スマイルシンデレラという言葉に代表されるように、渋野と言えば笑顔のプレーのイメージが強いが、かつて「自分が思った通りの気持ちを表情に出します」と言うようにミスをしたときも表に出るタイプである。今季アメリカで予選落ちが続いた時期には、ギャラリーの応援の声も届いていないのではというくらい頭に血が上っていたように見えた。

しかし、TOTOではどんなにひどいミスが出ようともギャラリーからの応援にはできる限りうなずいていた。子供たちを見かければ目を合わせた。同組の選手の好プレーには「ナイス」と声を送った。「心のなかは乱れていた」という状態でも、なるべく下を向かずに顔を上げた。

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