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米国ゴルフの歴史が詰まったコースで全米女子OP開催 2033年大会は“シカゴGC”が舞台 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
今年の全米覇者はミンジー・リー(撮影:GettyImages)
全米ゴルフ協会(USGA)は1日、“シカゴGC”で開催される2大会を発表した。2033年に「全米女子オープン」、36年には男子アマチュアの米英対抗戦の「ウォーカー・カップ」が開催される。
“シカゴGC”は米国ゴルフの歴史を語る上ではなくてはならない存在。米イリノイ州シカゴ郊外の同コースはこれまで125年のあいだに多くのUSGAの大会を開催してきたが、その歴史はまさに米国ゴルフそのもの。
1892年、「米国ゴルフコース設計の父」と呼ばれ、USGA初代バイスプレジデント、さらに全米アマチュア選手権の初代チャンピオンでもあるチャールズ・ブレア・マクドナルド氏(1855〜1939年)によって設立。1893年にそのマクドナルドの設計による18ホールが完成し、その翌年に5つのUSGA設立メンバークラブの一つになった。
その後シカゴGCはセス・レイノアによって改造された。ニューヨーク州マナービル出身、プリンストン大で土木工学を学んだレイノアは、マクドナルド設計のコースでの設計工事を担当する。1908年、ニューヨーク州ロングアイランド・サザンプトンの「ナショナルゴルフリンクス・オブ・アメリカ」の測量作業の依頼を受けた。のちに同コースが開場すると、米国最高のコースと称賛される。以来マクドナルドは建設工事をレイノアに任せる共同作業を続けた。その後はレイノア自身もコース設計を手がけ、マクドナルドが没したあとは未完成だったコースをいくつも完成させている。
マクドナルドは1894年、ニューポートCC(ロードアイランド州)と米国のセントアンドリュースGC(ニューヨーク州)で開催されたナショナルチャンピオンシップの両方で勝利。しかし当時はまだルールなどが整備されておらず2大会とも公式と認められなかった。そのため同年秋に、シカゴGC、セントアンドリュースGC、ニューポートCCにザ・カントリークラブ(マサチューセッツ州)とシネコックヒルズGC(ニューヨーク州)の5つのクラブが集まり、全米選手権やルールを統括する団体としてUSGAが設立されることとなった。
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