ドローの塚田好宣も、フェードの藤田寛之も絶賛!?GDのつかまる新作『TOUR AD CQ』【打ってみた】
「CQはツアーAD史上一番つかまるシャフト」と塚田好宣
29日、グラファイトデザインが千葉県の練習場にて、新商品『TOUR AD CQ』の製品発表&試打会を開催した。登壇したのは、今年「金秀シニア沖縄オープン」でシニア初勝利を飾ったドローヒッターの塚田好宣と、MCを務めたプロコーチの石井忍。冒頭から同社の高橋雅也氏が新作『CQ』の開発経緯を説明する。
■最近、つかまるシャフトが少なくない?
「最近のシャフトは弊社に限らず先端剛性の高い中元・元調子系ばかり。左に行かせたくないハードヒッターやプロには当然好まれるものですが、逆に一般のゴルファーの皆様には【難しくなり過ぎている部分があるのでは?】と考え、過去の『EV』や『MJ』などのユーザー様にも選んでいただきやすい【誰が打ってもつかまるシャフト】を開発しようと考えました」(高橋氏)
▶▶▶つかまる!グラファイトデザイン『TOUR AD CQ』、10月7日デビュー
同社のシャフト愛用者なら過去の『EV』『W』『DJ』『MJ』『MT』『VR』など、つかまる名器も記憶にあるはず。ただ、「左に行かせたくない」ニーズが多い男子トッププロから信頼の厚い同社にとって、それらを「アマ向けほどのつかまり」にしてきた印象も少ない。トップアマでもある同氏が続ける。
「最近アマチュアの方がよく使用するボールはスピン系よりディスタンス系が多い印象があり、ボールも曲がりづらくなってきていて、ヘッドも各社が高性能になって球のネジレが少なくなっています。アマチュアの方には【つかまる】ことで、【ドライバーの難しさを補いたい】というのが一番の意図ですね。
具体的にはラケット素材に用いられるN2amdというカーボンナノチューブ素材をグリップ下から中間部に使い、しなり戻りを良くしています。剛性分布でも、グリップ部はそこまで硬くせず、グリップ下を『HD』や『UB』よりかなり剛性を上げ、先端部との剛性差を出して誰でもつかまる形にしています」
■塚田好宣『右を消せる』。藤田寛之も『DRIVESTAR』に!
ツアープロで既に投入済みなのが石川遼だ。高橋氏は「スイングが今までよりもだいぶコンパクトになってしなりが少なくなってきて『ちょっと硬く感じる』と、右にいく球が多くなってきたため、つかまる『CQ』がうまくハマっているようです」と話す。▶▶▶石川遼の金黒シャフトはTour ADの新作と判明! 「つかまりのいいタイプです」
また、藤田寛之も[インプレス]() DRIVESTAR』に『CQ』を組み合わせて投入。藤田といえば三菱の印象も強いが「ヘッドも色々やっているみたいなので、マッチングを考えながらですが、『最後に先端の動きでポンと助けてくれる』と前向きなコメントを頂いてます」。その他、石坂友宏、池村寛世、佐藤太平や女子プロでは山路晶が使用中とか。
登壇した塚田好宣も「つかまるシャフト」を歓迎するが、高橋氏はこれらのプロの反応に「つかまるものとつかまらないものではトータル飛距離が全く変わってくる」と言う。
「ボクもレギュラーから50歳になってシニアツアーに出てるんですけど、1年通して戦っていくと、体調がいい時、悪い時があるのでやっぱり思ったように動けなくなっちゃうこともあるんです。そういう中でも、けっこう【シャフトに仕事をしてもらいたい】といつも考えています。つかまりや上がりやすさ、やっぱり走ってほしいですし。
昔は先の動かない『BB』でつかまえにいった時もあるけど、今は自分があまりネジらないスイングになった。ヘッドもネジレないものに変わってきたし、右を消せて全く怖くなくなるのはいいこと。ずっとグラファイトデザインを使ってきて、『CQ』は過去に記憶にないくらいつかまる。球が高くなるし、球持ちも長く感じます」(塚田好宣)
■球が高くなり、ヘッドがラクに感じる!
記者(HS50m/s、ローフェーダー)も50g台から打ち始めたが、たしかに初球から驚くほどのつかまり。50Sと50SRは記者にはアンダースペックだが、バット側が太めな上、かなりしっかり感があるため、アドレスで頼りなさは一切なし。振り始めると、しなり戻りが鋭すぎず、マイルドなしなり戻りで、昔のフィーリングが戻ったようで扱いやすかった。
昔のフィーリングとは、ここ最近の先端剛性が高く・鋭いしなり戻りのシャフトにないインパクトまでの“間”の取りやすさ。先端剛性がなだらかに広範囲に下がる影響か、先端だけピュッと動くのではなく、中先から先端までの広範囲に動きのバッファが感じられ、「特に緊張した時やリキミで起きる反射や反応が少なそう」と感じた。
また、つかまるシャフトにありがちな『低いチーピン系のフック』にならないのも印象的。常に球を持ち上げてくれるため、OB直結の低いフックではなく、スピンも入ってキャリーを作れるため「安定性を担保しやすい」と感じた。これなら、左を嫌がる人でもヘッドとの組み合わせや挿し方などで、十分機能させられそう。
高橋氏は「つかまりが悪くスピン量も少ない、手強いヘッドを間違って選んだ人でも『CQ』で使いやすくなる可能性があります。スピン量が少なすぎて悩んでいた片岡尚之プロがいい例かも」と言う。ただ、バットの太さとしっかり感が強いため「振れる女子プロにはいい」。そこがつかまりの良さにも効くため、「細め好き」はグリップ選びがカギになりそうだ。
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