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「全英」覇者、キャメロン・スミスのショートゲーム考「技術は変えたくない」

卓越したウェッジテクニックと、神がかり的に距離感の合うパター。聖地で20アンダーを記録したスミスのギア対策とは?(撮影:GettyImages)

米国アクシネット社からツアーレポートが届いた。聖地・セントアンドリュースで行われた記念すべき第150回の「全英オープン」を制した、キャメロン・スミスのコース対策を明かしている。▶▶▶スミス戴冠、ヤング2位。タイト契約の2人のキャメロンが「全英オープン」で躍動!ボールは今年のメジャー全勝

■テクニックを変えず、ロフトを変える

「こんな条件下では、ほぼ不快でも、快適に過ごさなきゃいけない。50、60yからいくつかPWやGWで打ってますが、これは通常行うものじゃない。だから、いっぱい練習して、たくさんの飛行とスピンコントロールを確認して最大の力を発揮できる。正直言えば、あまり自分の技術を変えたくないんだ。ウェッジを持ち替えるだけでいい。

球を後ろに置いて、もっと上から入れようとか、そういうのはしない。ロフトを変えるだけで全てを同じにしようとしてる。新しい[ボーケイ]()・ウェッジのツアー担当もスミスの特徴についてこう言う。

■地面が固ければ『T』、柔らければ『S』

「彼はとても才能に恵まれ、素晴らしいタッチを持ち、ボトムを見つける方法を理解しています。そして、どれが一番自分に合うかを理解するのが本当にうまい。だから、彼は長い間46.10、52.08、56のMグラインド、そして60.10Sと60Tの間を行ったり来たりして、同じ5本のウェッジを使い続けています。

彼は条件が必要なら、切り替えることを理解しています。地面が柔らかければ60.10Sで、固ければ60T。でも、最初の3つはどこでも使えるプラグアンドプレイ。彼は手先が器用だから、バンスを少し抑えても大丈夫だし、ショートゲームに汎用性を持たせられる。そのためMグラインドやSWも良い友達です」(アーロン・ディル)

オールドコースの固い地面で『Tグラインド』は大人気。ツアーバスのヘッドを使い果たすほどで、キャメロン・ヤングも60Tを62°に曲げて使用していた。これについてもディルは「Tグラインドのソール後部は、我々が作る中で最も低く、ウェッジを開くと地面に近くなる。だからT字グラインドが勝者のバッグに入っていたとしても驚かないよ」と言う。

■距離感が合いまくり。キャメロンの『009M』

また、米国スコッティ・キャメロンが今年の四大メジャーで3勝目をはたした(マスターズ、全米プロ、全英オープン)ことも指摘。スミスの『スコッティ・キャメロン009Mツアープロトタイプ』についてのコメントを明かす。2021年の「ソニーオープン」でニューポートスタイルの『009M』に替えた際、下記のように話していた。

「ボクはいつもパターを少しいじってたけど、うん、これは本当に好き。手になじむ感じがいい。手に持った感じも最高だし、本当に良いラグパット(3パットを避けてピッタリの距離感で寄せること)もうまく打てた気がする。これはここで大きなこと。時々、かなり厄介なパットを残してしまうけど、ボールをうまく転がすことができるね。

ボクにとって一番大事なのはストライク。だから、真ん中でたくさんの良いパットを打てた気がして、すごく気持ちいい。いつも上の(アライメント)ドットが大好きで、ライン好きだったことはない。パットの感触が少し良くなった気がする。ラインにこだわらなければ、いいパットが打てると思うし、真ん中からいいパットが入れば、入る可能性が高くなる」(スミス)

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