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パワーヒッター伊澤利光、「手元と左足の引っ張り合い」でレスポンスよく加速する【シニアの飛ばしテク】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

コンパクトなトップで、手元と左足が引っ張り合っているため、切り返しでレスポンスよく加速できる(撮影:岩本芳弘)

今週、海の向こうでは「マスターズ」が行われるが、国内ではあすの7日からシニアツアーが開幕する。01年のマスターズで当時の日本人最高位となる4位に入り、その年の国内男子ツアーでは史上最高額となる2億1793万円を稼いで賞金王に輝いた伊澤利光。シニアツアーでは抜群の飛距離を誇り、今季も活躍が期待されている。かつてアーノルド・パーマー(米国)から「キング・オブ・スイング」と賞賛された伊澤のスイングを、プロコーチの石井忍に解説してもらおう。
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シニア離れしたパワー! 伊澤利光のドライバースイング【正面・後方連続写真】

伊澤さんはパワーヒッターの要素たっぷりのシニアっぽくないスイングですね。まずバックスイングでは、腕の三角形をずっと変えずに上げていくことで、胸板がしっかり回転していきます。普通、これだけ右腕を伸ばしっぱなしで上げると、腕の剛性としては弱いので、トップでヘッドが下に垂れたりルーズになりやすいんです。でも伊澤さんはパワーがあるので、コンパクトに収まる。たとえば、女子がこういう感じで上げると、“くたーん”とルーズになりがちです。

トップのポジションでは、グリップエンド(手元)と左足が引っ張り合っています。左腕も背中も足もしっかり張っているので、切り返しでグッと左下に踏み込んで回転していったときに、捻転差の追加が少なく、レスポンスよく加速していきます。踏み込んだら反応よく下りてくるパワーヒッターならではの動きですね。

その切り返しを正面から見たとき、右ヒジがほとんど見えていません。もし、正面から右ヒジが見えるとしたら体が起き上がっている証拠。伊澤さんは右ヒジが見えないので、切り返しで体の起き上がりはほとんどなく、お腹や背中に丸みが出てきます。タイガー・ウッズも同じ動きをしますが、これも前傾をキープしたまま強く叩いていくパワーヒッターの特長です。

そして、ダウンスイングの終盤まで左ツマ先がめくれないところが、ボールがつかまるポイント。左サイドが流れていく動きが防げるので、いいタイミングで手元が減速して、ヘッドが加速していきます。反対にダウンスイングの早い段階で左足がべろんとめくれてしまうと、上体が左に流れてフェースが開き、ボールがつかまりません。

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