稲見萌寧、腰痛の原因は「捻転」のないスイングにあった? 解消のカギを握る「可動域」 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net
稲見萌寧が新たなスイングを習得し開幕に臨む(撮影:福田文平)
ツアーでは昨シーズン9勝を挙げ賞金女王を戴冠。さらに昨年8月には東京五輪で銀メダルも獲得するなど大車輪の活躍を続けた稲見萌寧は、現在、拠点にする千葉市若葉区の練習場・北谷津ゴルフガーデンで新シーズンに向けた準備を進めている。肉体改造に着手し、それを生かした新スイング習得にも励むが、この取り組みが昨年苦しめられた腰痛の軽減にもつながるという。
これが「捻転0」の稲見萌寧、昨年のドライバースイング【連続写真】
2020-21年シーズンの稲見のスタッツを見ると、当然ながらすべての数値が高い次元でバランスのとれたデータになっている。そのなかでも特に、トータルドライビング順位とパーオン率順位を合算したボールストライキングで1位に輝くなど、生命線ともいえるショット面は出色。ドライバー、アイアンともに精度の高さを証明している。だが、そんな女王は果敢に、さらなる進化のため「捻転」を意識したスイング作りに着手している。この目的について、稲見はこう説明する。
「これまでは体が硬くて(上半身を)回せていなかった。それもあって今は可動域を広げられるようにしています。去年までのスイングは、まったく捻転できていなかった。ゼロだったものを、50%くらい高めることができれば、と思っています。(スイングの見た目が)すごく変わることはないけど、落ち着いているようには見えるかもしれないですね」
29日に会見を開いた稲見は、繰り返しこの“可動域”という言葉を口にしていた。ストレッチなどで体が動く範囲を広げ、スイング時の上半身と下半身の捻転差を大きくする。ここが2022年度版・稲見萌寧のポイントとして考えているようだ。そして、これを可能にするキーパーソンを、今月チームに迎えいれた。それがコンディショニングトレーナーの澤木弘之氏だ。
この澤木氏が体のケアに加え、ストレッチなどのメニューも組む。もともと自身も野球に向き合うスポーツマンだったが、故障が原因で大学時代に競技を断念した同氏。「ケガでスポーツをやめる人を少しでも減らしたいと、こういう職業を目指した」という哲学も、腰痛を抱える稲見にとって心強い。
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