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勝ちに行って勝った悲願の初メジャー 稲見萌寧の異次元なゴルフを生んだ2つの理由【辻にぃ見聞】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

獲りたかったメジャータイトル あっさりとつかみ獲った(撮影:佐々木啓)

今年の国内メジャー第2戦「日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯」は、稲見萌寧の優勝で幕を閉じた。総距離の長さ、深いラフ、硬いグリーンという難コンディションのなか、今季7勝を挙げていたショットメーカーは、なぜ大会レコードで悲願のメジャータイトルをつかむことができたのか。上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が強さを語る。

最後のパットを打つ前も…この余裕です

■技術的に全くのスキなし
トータル19アンダーという大会史上最少スコアで優勝した稲見。特に決勝2日間は圧巻で「65」、「64」と15もスコアを伸ばした。スタッツを見ても、特に最終日はパーオン、フェアウェイキープ、パット数と全てにおいて高次元の数字を叩き出している。辻村氏も「全くのスキがないゴルフでした」と舌を巻く。

「最終組で回った大山志保さん、西郷真央さんもいいプレーでしたが、稲見さんが異次元でしたね。曲がり幅をフェアウェイのなかで抑え、確実にとらえるティショット。3番ウッドで打つホールもあるなか、4日間パー3で6バーディ・ノーボギーのショット力。マウンドがあっても寄せられるピッチエンドラン。つけたところを確実に決めるパッティング。ピンチらしいピンチもなく、どれも素晴らしいものでした」

なかでもショット力は群を抜いた。「日を追うごとにピンは振られていきましたが、稲見さんだけは、自分の球筋への自信が上回っているように見えました」。稲見のキャディを務めた宮崎晃一氏と辻村氏は、日大ゴルフ部の同級生。祝福の連絡をすると「縦の距離感の作り方が群を抜いてうまい、と話していました。長いクラブで抑え目に打つこともできるうまさはツアー随一だと思います」と、昨シーズン、パーオン率のツアー記録を樹立したショット力にさらに磨きがかかっていると話した。

■ボールを打つ以外の技術“勝ち方”
最終日に最終組で戦い3位に入った大山に辻村氏が試合後に連絡した際、稲見について、「もちろんショットがすごくて、しびれるような場面も少なかったのですが、とにかく稲見さんの集中力がすごかった。プレー以外はリラックスしていて、構えると一気に集中する。そのオンオフの切り替えがすごい」と話していたという。この“集中力”を出せる理由について辻村氏は2つのポイントを挙げた。

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