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「人生を変えた」全英も今年で3度目 渋野日向子が海外メジャーで味わった“歓喜”と“苦悩”を振り返る | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

2度目のメジャー制覇に近づいた昨年の全米女子OP 今年の全英でも活躍する姿を見たい(撮影:GettyImages)

「私でいいのでしょうか?」。当時20歳だった渋野日向子が、優勝カップを手に目を丸くしたのが、2019年8月に行われた「全英[AIG女子オープン](http://www.alba.co.jp/tour/news/tournament/95039)」だった。初出場の海外メジャーで、誰も予想だにしなかった初優勝。その笑顔は海外メディアも虜にし、「スマイリング・シンデレラ」という新たな愛称が見出しに躍った。これを機に日本では空前のシブコ・フィーバーも起こることに。常々「人生を変えた」と話すこの1試合で、日本ゴルフ界のヒロインになった。

これが大改造した渋野日向子の2021年ドライバースイング【連続写真】

全英制覇によって与えられた米国ツアー出場権は、この時は放棄。しかし、こちらも権利を得たメジャー大会への出場権は翌年から行使する方針は当初から決めていた。だが20年になり世界中は新型コロナウイルスという未知の敵におびやかされることに。ゴルフ界でも大会中止が相次ぎ、2度目のメジャー出場は1年後の全英女子を待つことになった。

優勝した19年の全英会場ウォーバーンGCが林間コースだったのに対し、ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ20年のロイヤルトゥルーンGCは、これぞ全英というようなリンクスが舞台となった。はじめて経験するような強風は、普段通りにプレーすることすら許さない。結局、2日間でトータル12オーバーと叩き、105位で予選落ち。「(歴代覇者としての)名前は残るし、クヨクヨしていられない」。この時は、こう言って気丈に前を向くしかなかった。

この20年は、全英の後も海外遠征を続け、そしてメジャーにも挑んでいった。「ANAインスピレーション」は51位タイ、「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」では58位タイと立て続けに予選も通過。しかし、順位を上げては落とすといったようなジェットコースターのような4日間に、当然ながら本人が満足することはない。「メジャー覇者の肩書きを捨ててもいい」。約2カ月間の海外遠征を締めくくったKPMG後には、こんな言葉とともにさらなる高みを目指していく覚悟をにじませた。

この海外遠征を切り上げ、一度日本に戻った渋野が再び海外メジャーのコースを踏んだのは、同年12月の「全米女子オープン」だった。そしてここで、再び“優勝”を期待させる活躍をみせる。

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