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村口史子が語る渋野日向子の全英制覇 「あんな選手は見たことがない」【名勝負ものがたり】 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

渋野日向子の全英制覇を村口史子はどう見たか(撮影:村上航)

歳月が流れても、語り継がれる戦いがある。役者や舞台、筋書きはもちろんのこと、芝や空の色、風の音に至るまで鮮やかな記憶。かたずをのんで見守る人々の息づかいや、その後の喝采まで含めた名勝負の数々の舞台裏が、関わった人の証言で、よみがえる。

あの感動をもう一度!渋野日向子、全英優勝のハイライト動画

現地時間19日開幕のAIG女子オープン(〜22日、スコットランド、カーヌスティゴルフリンクス)を前に掘り起こすのは、日本の女子ゴルフの世界にセンセーションを巻き起こした2019年の同大会。大会初出場だった渋野日向子の見事な優勝劇を、テレビのラウンドレポーターとして目の前で目撃した村口史子が、記憶の糸をたどる。

「試合をしているうちにどんどんファンを増やしていっているのがわかりました。最初は日本人の団体客が注目していただけでしたが、徐々に地元の人たちも応援し始めた。優勝争いをしていても笑顔で、ホールとホールの間のインターバルではギャラリーとハイタッチをしていたほど。他の選手にはなかなかできないことです」。渋野がメジャータイトルを手にするまでの様子をつぶさに見た村口が、率直な感想を口にする。

2019年8月。英ミルトンキーンズのウォーバーンゴルフクラブで行われた全英女子オープンは、渋野にとって初めてのメジャートーナメントだった。前年7月にプロとなった渋野は、まだ日本でのシード権もなく、出場できる試合も限られたまま2019年のシーズンに臨んだ。それが、5月のワールドレディスで初優勝すると、8週後の資生堂アネッサレディスで早くも2勝目を挙げて、全英出場権を手にした。

「ロンドンから車で40分くらいのウォーバーンは(インランドで)リンクスでもなく、日本のコースっぽい部分もある。渋野さんは、初の海外でしたが、調子が悪くないんだろうな、という感じでのびのび楽しそうにリラックスしてやっていました。本人もそうだったでしょうけれども(取材している)私も、渋野さんだから、とか、全英だから、とか意識することなく試合が始まりました」(村口)。初日、6アンダーで首位のアシュリー・ブハイ(南ア)に1打差2位の好発進をすると、2日目はブハイとの差は3打に開いたものの、スコアを3つ伸ばして単独2位は変わらない。

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