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X・シャウフェレが父に掲げた金メダル 「これで父の思いも報われた」 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net

リーダーボード

Pos 選手名 Sco 1 X・シャウフェレ -18 2 R・サバティーニ -17 3 C.T.パン -15 4 C・モリカワ -15 R・マキロイ -15 M・ペレイラ -15 S・ムニョス -15 P・ケーシー -15 松山英樹 -15 10 J・ニーマン -14 順位の続きを見る

縁の深い日本で金メダルに輝いたザンダー・シャウフェレ

縁の深い日本で金メダルに輝いたザンダー・シャウフェレ(撮影:福田文平)

東京五輪ゴルフ競技(男子) 最終日◇1日◇霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)◇7447ヤード・パー71>

日本にゆかりのある27歳が、東京五輪で金メダル。単独首位から最終日を迎えて逃げ切り優勝を飾ったが、1日を振り返ればなかなかタフな18ホールだった。

松山英樹と健闘を称えあうシャウフェレ【大会フォト】

前半こそ順調にスコアを伸ばしていったが、後半でピンチが訪れる。14番でティショットを大きく右に曲げて茂みの中へ。トップ陥落の危機に「頭の中で、アラームがなった」。しかし、生い茂る木をくぐっていくと、幸いにもボールを確認。「これが今日で一番ラッキーだった。あれがなかったら、今ここに立っていないと思う」とアンプレヤブルを宣言。1打付加しドロップして3打目を放ち、なんとか5打目でグリーンに乗せて1パットのボギーで納めてトップの座を守り抜いた。

スロバキア代表のローリー・サバティーニと首位タイに並んで迎えた17番。ここでバーディを獲ってひとつ抜け出し、金メダルはもう目の前。最終ホールのティショットも「ひどいショットだった」と大きく右に曲げたが、3打目で1.2メートルほどに乗せてパーセーブ。「入れた瞬間、肩の荷が下りた」と、ほっと息をついて勝利を噛みしめた。

母は日本育ちの台湾人、祖父母が東京在住とルーツのあるシャウフェレ。日本での勝利を望むと同時に、「ずっと勝ちたいと思っていた」という理由がもうひとつ。「父のために勝ちたかった」と、かつては陸上の十種競技で五輪出場を目指していたが、飲酒運転のドライバーによる交通事故に巻き込まれ選手生命を絶たれた父の思いを背負って五輪に出場。「ウィニングパットを決めたときに父の顔が浮かんだ。たぶん泣いていたと思う」と、その後抱き合った父親の目はサングラスで確認することはできなかったが、きっと涙が流れていたことだろう。

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