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当たり前が消えた日 2020年の苦闘を糧に【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】(No.164882) | ツアーニュース | ツアー情報 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net|GOLF情報

年内最終戦でも、ついにファンの声援が響くことは無かった(撮影:上山敬太)

試合が消え、観客の姿も消えた。

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オリンピックイヤーとして幕を開けたはずの2020年だが、世界はまさかの事態に見舞われた。言うまでもなく、COVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大だ。見えない敵の前に、当初、スポーツ界は完全屈服。「不要不急」の名の下に、大規模イベントはすべて中止に追い込まれた。

『当たり前』にあるはずだったシーズンが始まらず、一時的だと思っていた“待機”がズルズルと長引いていく。女子ツアーでは6月の「アース・モンダミンカップ」がようやく開催を決断したが、観客は入れられなかった。8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」以降は断続的に試合が開催されるようになったが、11月の最終戦、「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」まで、観客の拍手がコースに響くことはなかった。

開催されたのは14試合。予定されていた37試合の半分以下だ。わずか6試合の男子ツアーに比べれば倍以上とは言え、野球やサッカーなどが徐々に観客を増やす努力をしたのとは対照的だった。

出場できるかどうかは別にして、シーズン中はほとんど毎週、試合があるのが『当たり前』の時代に育った今の選手たちにとっては、想像もしていなかった事態。海外との往来も制限され、日本以上に感染が拡大した米国も、試合中止や延期が続き、メジャーのスケジュールもガタガタになった。海外進出の青写真を描いていた者も、描き直しを余儀なくされた。日本ツアーおなじみの外国人選手にも、入国に苦労し、なかなかプレーできなかった者がいる。
必死で自分を保ち、再び戦える日により高く羽ばたくために、一人努力を続けた選手たちは多い。一方で、どんなに練習をしても、試合で何度も試さなければできないことも多い。それができないジレンマに、誰もが苦しんだ。

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