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ピンチをチャンスに変えるには【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】(No.161309) | ツアーニュース | ツアー情報 | ゴルフのポータルサイトALBA.Net|GOLF情報

19年のLPGAアワードでティーチャー・オブ・ザ・イヤー清元登子賞を受賞するなど精力的に活動している桐林宏光(撮影:GettyImages)

賞金女王争いもシード権争いも話題にならないまま、11月も半ばを迎えようとしている。女子ツアーの年内残りの試合は今週の「伊藤園レディス」を入れて3試合。1試合ずつの盛り上がりはあるけれど、ツアーとしては淡々と試合を重ねている印象だ。男子同様、6月に始まった2020年と21年を併せて1つのシーズンにした弊害がここにある。

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新型コロナウイルス感染拡大防止が理由なのは、今更いうまでもない。だが、その制約がある中でいかにしてこれまで同様、いや、これを逆手に取ってこれまで以上の盛り上がりをつくるか。人気に支えられるプロスポーツの世界では、これは他の業界以上に大きな課題のはずだ。

我々の生活の中で、コロナ禍によって否応なしに変えざるを得なくなったことは少なくない。ツアーという一面だけを見れば、今年前半の試合が開催できなくなり、後半戦も無観客のまま今日に至っている。一方、ゴルフの業界全体という視点に立つと、また違う部分が見えてくる。当初は、練習場が悪者にされたり、コースでのプレーもヤリ玉にあがるような逆風が吹いた。クローズになる練習場、コースもあった。だが、ほかの娯楽が再開できない中、注意をすれば密になりにくいゴルフに追い風が吹いている。

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の看板部門はツアーだが、組織の両輪としてこれを支えているティーチング部門もある。そう考えると、ツアーが開催できないあいだ、無観客のあいだ、こちらをうまく使いながら、組織の注目度をさらに上げることはできなかったのだろうか。コロナ禍で他のことができないから、リモートワーク続きで運動できないからゴルフのラウンドレッスンをしたい。平日にチャンスがある…。ニーズはいくらでもあるはずだ。

日頃、ツアーにばかり集まりがちなスポットライトを、ティーチング部門に当てるチャンスでもある。現在、ツアーでのプレーから退き、レッスンを生業にするプロだって少なくない。いや、試合に出ているあいだも、通常ならプロアマで毎週のようにレッスンを求められる現実もある。話題を途切れさせることなく、組織の両輪をバランスよく回す大きなチャンスだともいえる。

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