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松山英樹、エースシャフト【DI】から【GP】へ。「体の出力アップ」に注目した、グラファイトデザイン担当者の“眼”

しなり過ぎていた『DI』から『GP-8TX』にして、すっぽ抜けなくなった!?(撮影・GettyImages、岩本芳弘)

全米プロゴルフ選手権 事前情報◇15日◇ベスページ・ブラックコース(米国ニューヨーク州)◇7432ヤード・パー70>

松山英樹のドライバーシャフトの色が、「オレンジ」⇒「グリーン」に数試合前から変わっていることにお気づきの人は多いだろう。松山のエースシャフトと言えば、[ツアーAD]() DI-8TX』(以下、DI)というのはあまりにも有名。では、このグリーンは???

ウェルズ・ファーゴ選手権」から変化を見せたこのシャフト、見た通り、[ツアーAD]() GP-8TX』だ。もちろん、シャフトに詳しい人が見れば、このカラーリングが『GP』なことはひと目で分かる。だが、これまで松山があまりにも『DI』を愛用し続けてきたため、「本当にGP!?」「中身はDIで、カラーリングが違うだけじゃないの?」と、疑心暗鬼になることも否めない。

なにしろ、松山は数多くのヘッドを替えてきたが、エースシャフト『DI』だけはアマ時代から不変と言っていいほどの存在だった。そこで、「全米プロ」の現地でグラファイトデザインのツアー担当、高橋雅也氏を直撃。ことの経緯を語ってくれた。

「松山英樹プロのシャフト? 見た目のまんま『GP』で8のTXですよ(笑)(WGCデルテクノロジー)マッチプレーの時に練習日に提案のようなことをして、今の状態で打ってみたらどうかな?と話したら、フィーリングが悪くなかったんです。この前、日本に帰った時にも打ってもらって、感じが悪くなかったので、投入してみることになりました。

『GP』は、もともと『DI』と『BB』の次のような感じなので、そんなに嫌いじゃないはずなんです。過去に『GP』が出た当時も打ってる。その時はスリクソンのヘッドで、自分のスイングのタイミングなどを理由に替えなかったけど、あの頃に比べて、いまは体も強くなっているし、『DI』に比べて、先も手元もしっかりしたシャフトなので合うと思ったんです。

練習のテンションよりも試合のテンションを考えると、そのくらいが振りやすいのかなって。いい意味でリキんでも、たわみ過ぎない。テーラーメイドのヘッドとの組み合わせで芯に当たりやすいと言ってますね。右のすっぽ抜けがないみたい。『DI』ではシャフトがしなっていたみたい。8で重さもあるし。そんなところですかね」(高橋雅也氏)

と、松山の試合時の状態、体の出力アップを考え、松山が信頼し続けてきた『DI』の卒業という大胆な提案を行っていた。明日から、ティショットの精度が問われるMONSTERコースが相手。高橋氏の目論見どおりの結果を日本中が望んでいる。

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