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女子プロのパター使用率・急拡大のテーラーメイド。元々ブレードユーザーがマレットを選ぶワケ【男女ツアーのギアノート】

今平周吾、シャウフェレは元々マレット。それ以外は元々ブレード型ユーザーです(撮影:GettyImages)

賞金レースが佳境に入る秋。鈴木愛の勝利で幕を閉じた「樋口久子 三菱電機レディス」では、クラブ契約フリー選手のビッグチェンジが目についた。ほぼ13本をオノフに変更した葭葉ルミは久々のトップ10入り(8位T)をはたし、賞金女王獲りのためパター・ウェッジ・アイアンを変更した申ジエも、優勝争いの末2位と、狙い通りの結果を出した。

⇒賞金女王に向け、申ジエ、動く。パター・ウェッジ・アイアンをごっそりチェンジ!
⇒契約フリーの葭葉ルミ、13本をオノフにガラリ。「一新しました。久々にいいゴルフ(笑)」

テーラーメイド、女子のパター使用率が急拡大!

中でも目を引く1本は、元々[スパイダー]()X』への変更だろう。道具の目利きが的確かつ、コロコロ変更する選手ではないだけに、同社のレップも「やっときました!新しいパターを探している中で、目をつけてくれたようです」と大喜び。そして、秋を迎え、女子ツアー使用率がうなぎ登りとなっていることに笑顔がこぼれる。

先週は『TPコレクションパティーナ』を松森彩夏、山内日菜子、フェービー・ヤオ、永峰咲希、ジョン・ジェウン、原江里菜らに手渡すと、『[⇒Mr.スパイダーが語る『スパイダーX』と『TPコレクションパティーナ』の利点]()

■今平周吾、スパイダーそっくり『TEN』で2位!

迎え撃つ[スパイダー]()そっくり形状の『ストロークラボTEN』を投入。惜しくも優勝を逃すものの、投入していきなり2位に入った。

「今週からパターを35インチでヘッドが重いタイプ(ストロークラボTEN)に替えましたが、予想以上にフィーリングがよかったのは収穫ですね」と、惜敗にも手応えを口にした。ABCゴルフ倶楽部は、例年ツアー屈指のグリーンスピードを誇る大会。ここで好結果が出たことは、残る数試合の高額大会への布石として効いてきそう。

⇒石川遼に続き、上田桃子も! スパイダー似の新形状『TEN』へ。でも、転がりの評価は真逆!?

■マキロイも『スパイダーX』で勝利。マレットは強い!?

PGAツアー「WGC-HSBCチャンピオンズ」では、ローリー・マキロイがプレーオフ1ホール目でザンダー・シャウフェレを退け、WGC3勝目を飾った。シャウフェレが『ストロークラボTUTTLE』、マキロイが『スパイダーX』と、両者ともマレット型なのも印象的だった。

元々マキロイはブレード型ユーザーだったが、2019年は『スパイダーX』で固定。前年までにコロコロとパターを替える姿は見られなくなっていた。パッティングのスタッツも改善し、2019年の平均パットは「1.701」でツアー2位となった。(前年は1.736で12位)

また、直近の「マイナビABC」で3日目に「62」で爆発した小平智も元々ブレード型ユーザーだが、この秋から様々なマレット型を使用、奏功して見える。そして、昨日優勝した鈴木愛も元々ブレード型ユーザー。会見では再び投入したレディース用のピンクパターPING『G Le2 ECHO』について「本当はピン型に戻したいけど、ヘッドが大きくてすごく安心感があるのと、武蔵丘はピン型でいつもいいイメージが出ないのでマレットを使うことにした」と説明している。

マレット型のやさしさ、『スパイダーX』や『ストロークラボTEN』の直進性。各社ショートスラントネックも標準で選べることから、ブレード型ユーザーでもすんなり移行できる要素は以前よりも整っている。「大きすぎて邪魔」「ブレード型の方がカッコいい」などと、色んなこだわりがあるかもしれないが、ブレード型で入らないなら、一考の価値がありそうだ。

Text/Mikiro Nagaoka

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