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8強出揃う!イラン、ポルトガル、スペインが順当勝ち|「始点→起点。アラ→アラのパス」動画&解説|W杯12日目

9月24日、FIFAフットサルワールドカップ2021の12日目、この日はラウンド16の3試合が行われた。

第1試合は、ウズベキスタンとイランによるアジア勢の乱打戦を、イランが制した。合計94本のシュートが乱れ、9-8という異様なスコアの試合だった。流れとしては、先行するイランをウズベキスタンが追いかけるという展開が最後まで続いた。この異様なスコアになった理由は、後半のパワープレーの攻防も含め、お互いの守備に甘さがあったことが一つ。W杯という舞台がウズベキスタンを諦めさせなかったというのがもう一つだろう。

第2試合は、ポルトガル対セルビアによるヨーロッパ対決を、4-3でポルトガルが制した。第1ピリオドはポルトガルペース、14分にリカルジーニョが先制、15分に追加点を挙げて2-0で折り返した。一転して第2ピリオドはセルビアがペースを握り返す。24分と28分にラザレビッチが連続ゴールを決め、同点に追いつく。そのまま、今大会初の延長戦に突入。

延長前半43分にポルトガルがパニーの連続ゴールで4-2とする。セルビアは延長後半5分間を費やしたパワープレーで1点を返すが、残り40秒をポルトガルが気迫で守り、4–3で勝利した。

第3試合は、スペインがチェコを5-2で破った。こちらのヨーロッパ対決も、第1ピリオドはスペイン、第2ピリオドはチェコと、試合の前後半で主導権が入れ替わった。立ち上がり4分と5分の連続ゴールで主導権を握ったスペインは、さらに2点を加え、4-0で第1ピリオドを終える。第2ピリオドはチェコが息を吹き返し、パワープレーを含めた2得点で追い上げる。しかし39分、スペインがパワープレー返しを決め、5-2で勝利した。

FIFA フットサル ワールドカップ 2021
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■ラウンド16 スペインvsチェコ|試合ハイライト(引用:J SPORTS)

W杯での2度の対戦も含めた過去の対戦成績は、スペインの12戦全勝。W杯最高成績がベスト16のチェコが、優勝2度のスペインに挑む構図は日本のそれと近い。チェコがどう守り、スペインがどう崩すか、が争点となる。

ここで紹介したいのは、ハーフで構えるチェコのゾーンディフェンスを、スペインが完璧に崩した第1ピリオド4分と5分のゴールだ。

ゾーン崩しの始点と起点「アラ-アラのパス」

4分、スペインのアドルフォが左アラの1on1で縦に仕掛け、逆サイドに「アラ-アラのパス」を飛ばす。右アラのアドリーはダイレクトパスをセグンドへ。ラウル・カンポスがこれを詰めた。

この得点の肝は、アドルフォの「アラ-アラのパス」だ。この速い横パスがコートを横断した先で、アドリーはフリーだった。アドリーに、たっぷりのスペースと時間があったのは、アドルフォの工夫があったからだ。

1つはディフェンス陣を引きつけたこと。もう1つはパススピードだ。「アラ-アラのパス」で大事なのは、パスの「タイミング」と「質」である。

5分の得点シーンは、1点目ほどディフェンス陣を引きつけていないが、揺さぶりがすごい。左→右→左と、2本の「アラ-アラのパス」でチェコを翻弄した後、斜めのパスをゴール前へ刺している。

「アラ-アラのパス」はスペインのデフォルトだ。この2点目ではそれを強く感じた。チェコは「アラ-アラのパス」をさせまいと立っているが、一瞬の隙を見逃さない認知力と、そこを通す技術力でスペインが上回った。

そしてトドメの「斜めのパス」にも同じことが当てはまる。

ベスト8移行、どんどん固くなるディフェンスと、それを崩す「アラ-アラのパス」に注目していただきたい。

試合の結果は以下のとおり。

9月24日|大会12日目の結果

[ラウンド16]
🇺🇿ウズベキスタン 8-9 🇮🇷イラン
🇵🇹ポルトガル 4-3 🇷🇸セルビア
🇪🇸スペイン 5-2 🇨🇿チェコ

[準々決勝日程]
日本時間
26(日)22:00 🇲🇦モロッコ – 🇧🇷ブラジル
26(日)00:30 🇷🇺ロシア – 🇦🇷アルゼンチン

27(月)23:30 🇪🇸スペイン – 🇵🇹ポルトガル
27(月)26:00 🇮🇷イラン – 🇰🇿カザフスタン

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