
富永啓生(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
8月10日に行われたアジアカップ1次リーグ第3戦でグアム代表に102-63で勝利したバスケットボール男子日本代表は、12日に行われる準々決勝進出戦に挑む。
河村勇輝や渡邊雄太、比江島慎、そして八村塁が招集されていない日本代表だが、富永啓生がエースに名乗り出る活躍を見せている。
アグレッシブさが戻りタッチも合っている富永
「日本バスケ史上最高の3ポイントシューター」と称され将来を嘱望されている富永啓生だが、大舞台であるパリオリンピックでは不完全燃焼に終わった。
同世代のライバルである河村勇輝がセンセーショナルな活躍を見せその後NBAのコートに立ったが、富永は1試合平均わずか2分程度の出番のみとなった。
強気にシュートに持ち込む回数も減り、チャレンジが少なくなることでリズムが悪くなり必然的に3ポイント成功率も低くなっていた。
しかし、今回のアジアカップではパリオリンピック以前の富永に戻ってきていると判断できる。
いや、オリンピックの悔しさやサマーリーグを経験したことで、選手として一回り成長しているようにも見える。
アジアカップ初戦のシリア戦(FIBAランキング71位)で23分11秒の出場ながら18得点(3ポイント7本中2本成功)を挙げると、第2戦のイラン戦(FIBAランキング28位)ではスターターとして19分56秒(ファウルトラブルで終盤に退場)の出場で22得点(3ポイント13本中6本成功)、第3戦のグアム戦(FIBAランキング88位)ではスターターとして22分13秒の出場で20得点(3ポイント9本中6本成功)とエース級の働きを見せている。
リバウンドにも積極的に参加し、弱点とされるディフェンス面もアグレッシブな姿勢を見せている。
ジョシュ・ホーキンソンがチームの柱であるのは間違いないが、富永も20得点以上が計算できる得点源となっているわけだ。
その表情は選手としてワンランクアップしたと断言できるほどで、準々決勝進出戦にも期待ができる。
準々決勝進出戦の相手はレバノン(FIBAランキング29位)であり、厳しい戦いが予想される。
しかし、河村や渡邉といった主力不在の状況でレバノンに勝利しベスト8進出となれば、日本男子バスケは間違いなく進歩していると判断できるだろう。
果たして富永はチームをベスト8に導く活躍ができるのか。
そのプレーに注目だ。
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