「和製カリー」富永啓生の日本人4人目となるNBA入りの可能性とパリ五輪への期待
富永啓生(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
日本バスケットボール界で最もNBAに近い存在といわれているネブラスカ大学の富永啓生(23)に大きなチャンスが訪れている。
NBAのサクラメント・キングスとロサンゼルス・クリッパーズが富永にワークアウトのオファーを出したのだ。
このワークアウトで実力をアピールできれば、6月下旬に行われるNBAドラフトで指名される可能性が高まる。
和製カリーと称される富永啓生の実力
バスケットボール日本代表でも活躍している富永は、河村勇輝と共に次世代のエースといわれる逸材だ。
河村とは違い早々にアメリカに渡りNBA入りを目指しているが、その実力は本物であり、ネブラスカ大学でプレーしたことでよりその能力は高まっている。
ポジションはPGもしくはSGとなるが、最も大きな特徴となるのは「スリーポイント」だ。
今年4月には、大学のスリーポイントコンテストに出場し、見事優勝を飾った。
大学での成績は、2022-2023シーズンが平均得点13.1、3P成功率40.0%、2023-2024シーズンが平均得点15.1、3P成功率37.6%となっており、確かな数字を残した。
キングスとクリッパーズのワークアウトに参加する富永だが、NBA入りの可能性はゼロではないものの、決して楽観しできるものではない。
『HuskerOnline』も、富永を「ドラフトと未指名の境にいる選手」との見解を示しており、ワークアウトでアピールができなければおそらくドラフトで指名されることはないだろう。
もし仮にNBAドラフトで指名されたとしても安泰ではない。
契約できたとしてもおそらく2ウェイ契約となるはずだが、実力社会ゆえにNBAの試合にまったく出場できない可能性もある。
2ウェイ契約の枠は各チーム3つしかないため、生き残るのは容易ではない。
渡邊雄太や八村塁はそうした世界で何年も活躍し続けたわけだ。
そういった意味では、スリーポイントの精度の向上はもちろん、シュートに持ち込む動きの改善や屈強なNBAプレイヤーたちを抑えるディフェンス力を磨く必要があるといえるだろう。
バスケットプレイヤーとしてのトータルスキルを少しでもUPさせられれば、パリオリンピックでも「日本のSGが凄い!」と高い評価が得られるはずだ。
果たして富永は日本人4人目のNBAプレイヤーになることができるのか、今後の動向に注目だ。
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