
【NBA FINALS】シアトルからオクラホマシティへ。OKCが歩んできた短くも長い歴史
オクラホマシティ移転後は、一気にトップチームへ
スーパーソニックスは1978-79シーズンにNBA優勝を果たして以降、1995-96シーズンのファイナル進出(マイケル・ジョーダン擁するシカゴ・ブルズに2勝4敗でFINALS敗退)を最後に、優勝もといトップ争いからは遠ざかっていた。 2008年にオクラホマシティにフランチャイズを移した後、サンダーはまずチームづくりに尽力する。NBAは簡単に言うと成績が悪いチーム順でドラフト順位が高くなるため、これまで勝てていなかったサンダーは将来有望なスター選手を複数名獲得することができていた。そして2年後。オクラホマシティ移転後の3年目である2010-11シーズンに一気に開花。
スーパーソニックス最後の年にドラフトで獲得したケビン・デュラント(現:フェニックス・サンズ)、エースガードのラッセル・ウエストブルック(現:デンバー・ナゲッツ)、2年目のジェームズ・ハーデン(現:ロサンゼルス・クリッパーズ)など、2025年の今となってはNBAの顔とも言えるような面々が揃い、NBAのトップ争いを繰り広げた。翌年2011-12シーズンにはNBA FINALSにも進出したほどだ(残念ながらレブロン率いるマイアミ・ヒートに1勝4敗で敗退)。 オクラホマシティ移転後、わずか4年目でここまで急成長をしたことで、人気はうなぎ登りに。ただ、そのあとは上記3選手がチームを去ることになり、なかなか成績は上昇しなかった。
▼2011-12シーズンのハイライト
今シーズンのMVP・エースのシェイに注目!
2012年にFINALSに進出してから、怪我や移籍でPLAYOFFSには進出するも、なかなか勝てないシーズンが続いたため、チームは一気に再建モードに舵を切る。その第一ステップとして2019-20シーズンにエースだったポール・ジョージ(現:フィラデルフィア・76ers)を放出し、トレードでシェイ・ギルジャス・アレクサンダーを獲得した。ここがターニングポイントとなった。
当時のシェイは、まさか2025年の未来でMVPを取れるとは思えないほどのスキルだったが、サンダーに来てから急成長。味方の能力を120%引き出せる名ポイントガード:クリス・ポール(現:サンアントニオ・スパーズ)に引っ張られ、かつ若手の成長も追い風に、久々のPLAYOFFS進出を達成した。そこからというもの、シェイを中心としたチーム作りをコツコツ続け、また貯めてきたドラフト指名権で毎年活きの良い若手を獲得していき、ようやく今年、その努力が実を結んでFINALSへ進出した。 エースのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーについて少し語らせてほしい。
【プロフィール】
名前:シェイ・ギルジャス・アレクサンダー
所属:オクラホマシティ・サンダー(No.2)
生年月日:1998年7月12日生まれ
出身:カナダ・トロント出身/ケンタッキー大学卒
NBA入り:2018年1巡目11位でドラフト入り
年俸:3,589万ドル(日本円で約55億円)※2024-25シーズン
まずシェイはカナダ人だ。カナダはアメリカとは勝手が違い、アメリカほどバスケコートがあるわけではないし、有能な指導者が多く揃っているわけではない。NBA70年以上の歴史の中で、MVPを受賞したカナダ人は、シェイともう1人(往年の名プレイヤー:スティーブ・ナッシュ)だけ。MVP受賞者の数が示す通り、アメリカとカナダではバスケットで大成できる可能性が大きく違うのだ。 そういった環境下で育ってきたシェイは、とにかく勉強家で努力家であり、謙虚だ。決して奢らないのが彼の魅力でもある。そんな性格になったのも母親の存在があると、シェイはしばしばインタビューで語る。「陸上競技400m走でオリンピアンだった母からは、日々の鍛錬の大切さを幼少期から学んできた。母は今でも毎日僕に「お前は本当に下手くそだな」と言うから、僕はどんなに良いプレーをしても自惚れたりはしないし、できないんだ(笑)」といったコメントもあった。
プレーは決して派手ではない。が、淡々と確実にシュートを決めてくるタイプである。気づいたら30点取ってしまっているような選手。特にミドルシュートはほぼ100%と言っても過言ではないほどだ。多彩なフィニッシュや緩急を使ったドライブは、爆発的なスピードがあるわけではないのに止めるのが困難。198cm 88kgのオールラウンダーは、初のNBA FINALSでも虎視眈々と自分の仕事をしていくであろう。 さて、シェイとサンダーはチームにとって2度目のファイナルで、オクラホマシティに優勝トロフィーを持ち帰ることができるか。注目の NBA FINALSは、日本時間6/6(金)9:30にティップオフ。
Get ready for the NBA Finals 🍿 🗓️ pic.twitter.com/kwl8GvoVc3
— OKC THUNDER (@okcthunder) June 1, 2025
視聴方法について
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