
バスケの神様として知られるマイケル・ジョーダンは、シカゴ・ブルズという赤いユニフォームのチームに所属していた。もっとも、キャリア終盤はワシントン・ウィザーズというチームに所属していたが、「ジョーダン=ブルズ=赤」のイメージを持つ人がほとんどであろう。
ではあなたは、NBA約80年の歴史の中で、ジョーダンが何回優勝したかをご存じだろうか。今回は優勝回数から見るNBA勢力図について紹介していく。
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今年のFINALS出場チームは、昔から強かったの??
現在行われているNBA FINALS 2024-25。この頂上決戦を行なっているオクラホマシティ・サンダーとインディアナ・ペイサーズは、どちらのチームが優勝しても初である。
実は両チーム、昨年の2023-24シーズンのPLAYOFFSでは、サンダーはWESTの準決勝でルカ・ドンチッチ擁するダラス・マーベリックス(現ロサンゼルス・レイカーズ)に敗れ、ペイサーズはEASTの決勝で、その年に優勝をしたボストン・セルティックスにスウィープ(4連敗のこと)された。さらに言うと2022-23シーズンはPLAYOFFSにも出場をしていなかった。
両チームのファンには申し訳ないが、サンダーとペイサーズは直近までドアマットチーム(ドアマットのように色んな人から踏みつけられるだけの弱いチームというNBAのスラング)だったことは間違いない。だからこそ、両チームがここ数年でドアマットチームから脱却し急成長していることがわかる。
▼2022-23 シーズンのNBA PLAYOFFS(サンダーとペイサーズは出場すらしていなかった)
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結局どこが強いチームなの?
NBAは当然プロのバスケットボールのスポーツであるから、今回のように急成長でFINALSへ進むケースもある。ただ「伝統」「強豪」などのイメージを持つチームも多い。
そこで、1950年から始まったNBAの歴史を、簡単に振り返ってみる。
【カンファレンス別優勝回数】
EAST:40回
WEST:35回
もちろん時代にもよるし、他スポーツでも言えることだが、戦力が一方のカンファレンスに偏ってしまうことはある。その際「西高東低」や「東高西低」などと表現されることがNBAは多い。(※「西高東低」はWESTが強くEASTが弱いことを指す。東高西低はその逆)
この表現を使うなら、歴代優勝回数で見るとEASTのほうが優勝回数が多いため「東高西低」かと思いきや、直近15年で見ると、WESTが9回でEASTは6回の優勝である。よって、近年のNBAは「西高東低」と言えるのかもしれない。
【カンファレンス別最多優勝チーム】
EAST:ボストン・セルティックス(18回)
WEST:ロサンゼルス・レイカーズ(17回)
未だ歴代最高記録として残るのは、1959年から1966年までボストン・セルティックスが達成した「8連覇」。ちなみにその間のFINALSでレイカーズとは5回戦っており全て勝利している。よって、しばしばこの2チームはライバルチームとして揶揄される。
ちなみに、ジョーダンが所属していたシカゴ・ブルズは、91,92,93年の3連覇、96,97,98年の2回目の3連覇で、後にも先にもブルズはこの優勝が最後である。また、2回の3連覇全てでFINALS MVPを受賞したのはジョーダンである。(計6回受賞)
余談だがNBAでは3連覇することを「スリーピート」というが、このスリーピートを達成したのは、ジョーダン時代のシカゴ・ブルズと、上記のセルティックスとレイカーズの3チームだけである。
2000年以降の近代NBA
勢力図的に見ていくと、NBA当初はセルティックス一強だったと言っても過言ではない。次に1980年代で一時代を作ったのは"ショータイム"とも言われたロサンゼルス・レイカーズ。史上唯一、新人ながらFINALS MVPを獲得したマジック・ジョンソンを筆頭に時代を作った。その次がジョーダンのブルズである。そして2000年。2020年にヘリコプターの事故で若くしてこの世を去ってしまったコービー・ブライアントと、216cm120kgのシャキール・オニールの「シャック&コービー」でスリーピートを達成した。(※このシャック&コービー以来、スリーピートを達成したチームはいない。)
そしてシャック&コービーがスリーピートを達成した翌年、現在生きる伝説と呼ばれるレブロン・ジェームズが、高卒でドラフト入りをする。
ここからレブロンは、マイアミ・ヒートで2連覇。自分をドラフトしたクリーブランド・キャバリアーズに戻って優勝。またロサンゼルス・レイカーズに移籍して2020年に優勝を果たした。
しかし、レブロンが優勝できなかった年は、ほぼ毎年と言って良いほど、ステフェン・カリー擁するゴールデンステイト・ウォリアーズが立ちはだかった。ウォリアーズは2015年から2019年まで5回連続でNBA FINALSに進出し3回優勝を勝ち取るが、2015年から2018年までは4年連続でウォリアーズvsレブロンのキャバリアーズ。
レブロンとキャバリアーズが優勝したのは2016年だけだったが、この年のFINALSはNBAの歴史にも残る1勝3敗からの大逆転優勝だったこともあえて伝えておきたい。この年のFINALSは、NBAの歴史を語る上で外せないからだ。
強豪、伝統、そして新時代
「どのチームが強いか」という質問は若干野暮かもしれないが、NBAの歴史を踏まえ「強豪」や「伝統」があるチームと呼べるのは、一部ではあるが今回の記事で紹介した以下の通りである。
・ボストン・セルティックス
・ロサンゼルス・レイカーズ
・シカゴ・ブルズ
・クリーブランド・キャバリアーズ
・ゴールデンステイト・ウォリアーズ
ジョーダンはもちろん素晴らしい成績・結果を残したが、75年の歴史を見るとジョーダンと同じくらい素晴らしい選手は多くいる。ただ、得点数や優勝回数などを含めて、ジョーダンは引き続き神様としてNBAを代表する選手であることは間違いない。
当然、この記事で紹介しきれなかったチームもたくさんあるが、紹介しきれなかった中には、今回のNBA FINALSに進出しているような新たな歴史を作るであろうチームもある。今年はもちろん来年のNBAも目が離せない。
観戦方法について
NBAは日本では3つの方法にて見ることができる。
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2・WOWOW:月額2,530円(税込)/毎週7試合まで視聴可能/デバイス1台まで
3・ABEMA de WOWSPO:月額1,980円(税込)/毎週7試合まで視聴可能/デバイス2台まで同時視聴可能
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