「NBA」名門ブルズと2WAY契約の河村勇輝、PGのポジションにおけるライバルとは

河村勇輝(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

河村勇輝(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
7月19日、NBAシカゴ・ブルズは河村勇輝と2WAY契約を結んだと発表した。

昨シーズン2WAY契約として過ごしたメンフィス・グリズリーズに続き2年連続でGリーグ及びNBAでプレーすることになる。

サマーリーグの大活躍により2WAY契約を勝ち取った河村勇輝

若手有望選手たちが参加するNBAサマーリーグにシカゴ・ブルズの一員として参戦していた河村は、5試合に出場し平均10.2得点6.2アシスト、2.4リバウンド、2.2スティール、3ポイント成功率41.7%という成績を残した。

平均出場時間は23分程度であることから、その数字の素晴らしさがわかる。

特に最後の3試合は圧巻だった。

観客や視聴者を魅了するアシストや得点を量産し、3試合目では15得点10アシスト、4試合目は9得点4アシスト、最終戦が20得点10アシストとその実力を存分にアピールした。

サマーリーグを終えた河村はX(旧Twitter)で、「シカゴが恋しくなりますね。また会いましょう」とポストしていたが、その後シカゴ・ブルズから正式に2WAY契約を結んだことが発表された。

PGの選手層は厚いため今シーズンもGリーグ中心となる可能性は高い

サマーリーグで共にプレーしたジャミール・ヤングの契約解除により2WAY契約を勝ち取った河村だが、安心してはいられない。

ここからはさらに厳しいロスター争いが待っているからだ。

ブルズは昨シーズン39勝43敗でイースタン・カンファレンス10位と現在再建途中だが、PGのポジションには実力者が揃っている。

生え抜きのコービー・ホワイトはPGというよりもSG的な立ち位置だが、PGとしてもプレー可能であるためライバルであることには変わりない。

昨季74試合出場、平均出場時間33分06秒、20.4得点4.5アシストと絶対的な主力だ。

203㎝のPGであるジョシュ・ギディー(22)は昨季70試合出場、平均出場時間30分12秒、14.6得点7.2アシストと圧巻の成績を収めている。

FAとして今夏を迎えたギディーだが、『ESPN』はブルズと再契約することが濃厚であると報じている。

また、昨シーズンブルズがトレードで獲得したトリー・ジョーンズも昨季18試合出場、平均出場時間25分18秒、11.5得点4.9アシストと確かな実力者であるため、強力なライバルとなるだろう。

このようにかなりPGの層は厚いが、昨季36試合出場、平均出場時間8分54秒、4.3得点1.1アシストのジェボン・カーター(29)を河村が押しのけることができれば、昨季以上の出場機会を得られるかもしれない。

身体も一回り大きくなり課題である3ポイントの確率も向上していることから、確かな戦力として扱われる可能性もある。

果たして河村のNBA挑戦2年目はどのような結果となるのか、今後の活躍に期待しよう。