【バッシュの教科書】バッシュの柔らかさ、意識してる?初心者にこそ必要な理由

バスケ初心者は「足の指とMP関節」を使え

プレーするうえでは「いかにスピードの緩急をつけられるか」が重要になります。

つまり「いかにトップスピードを速くできるか」が重要になるわけですが、ただがむしゃらに走り込みをすればスピードが上がるというわけではありません。スピードを上げるために重要となるのが「身体の使い方」、もっと言えば「足の指とMP関節の使い方」です。

MP関節とは、指の付け根にある中手骨と指節骨と呼ばれる骨の間にある関節のことです。このMP関節は指の屈伸運動を支えている部位で、物をつかんだりなど、指で繊細な動きをする場合に欠かせない役割を果たしています。

写真:MP関節の場所/制作:SSN編集部

走るスピードを上げるには「足の指をいかにうまく使えるか」が重要になります。足の指で地面を掴んでから離す動作を取り入れることで、地面からの反発力が加わり、その反発力がスピードに加わるからです。

残念ながら最近の学生選手の多くは、その足の指の感覚が乏しく、足の裏の筋肉も発達していない選手が多いので、硬いバッシュだと走るだけで足が疲れてしまいます。

最近の日本のパッシングバスケットでは走る動作が非常に重要なので「自分の推進力で走れる」というのが基礎中の基礎になります。

なので、初心者にはまず、屈曲が良い、柔らかいバッシュを私はお勧めしています。

写真:GELHOOP V17 STANDARD/提供:

写真:GELHOOP V17 STANDARD/提供:SUPER SPORTS XEBIO

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トッププロに憧れて硬いバッシュを買う選手が多い

ところで、なぜ最近の学生には「足の指とMP関節を使う感覚」がない選手が多いのか。指導環境などももちろんありますが、初心者の段階でトッププロが使うような硬いバッシュを履いてしまうことも原因の一つだと思います。

トッププロはその感覚は身につけたうえで、さらに安定感などを求めて硬いバッシュを使います。シグネチャーシューズは硬いシューズが多いですよね。

彼らに憧れる小学・中学・高校生の初級者がその硬いバッシュでプレーをしてしまうと、どうしても「足の指とMP関節を使う感覚」が身につきづらくなってしまいます。

自分の好きな選手が履くバッシュを履きたくなる気持ちは私もよくわかります。カッコよさを追求できることもバスケット選手には大切な資質ですから。

ただ、「足の指とMP関節を使う感覚」は、バスケを始めてある程度の年数が経ってからでは習得することは難しいため、初心者の選手はまず、屈曲の良い、柔らかいバッシュを履くのがベストだと思います。

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