ウルブズが“必勝”を誓いチーム名を変更?主砲タウンズは「今の僕らは相手が誰であろうと倒せる」と自信満々!<DUNKSHOOT>
昨季まで3シーズン連続でプレーオフから遠ざかっていたミネソタ・ティンバーウルブズは、先日ツイッターアカウントを“Minnesota Timberwolves”から“Winnesota Timberwolves”へ変更。ミネソタの頭文字MをW、つまり勝利(Win)を重ねていることを周囲にアピールした。
「僕が毎晩やる必要はない。このチームにはディアンジェロ・ラッセル、アンソニー・エドワーズのような素晴らしい選手たちがいるからだ。僕らは彼らに頼ることだってできる。僕と同じように、彼らも(チームを)引っ張っていくことができるんだ」
大黒柱のカール・アンソニー・タウンズは、今年1月にこのように語っていたが、たしかに今季のウルブズは決して彼のワンマンチームではない。3月19日を終えた時点で、タウンズは平均24.9点、9.9リバウンド、3.7アシスト、1.1ブロックをマークしているものの、エドワーズが同21.1点、4.7リバウンド、3.7アシスト、1.5スティール、ラッセルが同18.5点、3.4リバウンド、7.2アシストと、主役になれる選手がほかにもいる。
1月2日を最後に、チームは3連敗以上しておらず、1月末から5連勝、2月末からは6連勝。19日には昨季王者のミルウォーキー・バックスを138−119で下して今季42勝目をあげ、前回プレーオフへ進出した2017−18シーズン(47勝35敗/勝率57.3%)以来初となるシーズン勝ち越しを決めた。
レギュラーシーズン終盤戦に突入するなか、直近11戦で10勝1敗と大きく勝ち越しているウルブズは、20日にデンバー・ナゲッツ(42勝30敗/勝率58.3%)が敗れたために勝敗数が並び、直接対決の戦績で2勝1敗と勝ち越していることでウエスタン・カンファレンス6位へ浮上。プレーイン・トーナメント進出枠からプレーオフ出場圏内へ入ってきた。
勝利を重ね、選手たちの自信が増しているのも事実。タウンズは「僕らがコートに立てば、どんな時でも勝てると思っている」と切り出し、こう話していた。
「シンプルなことさ。もう言い訳は通用しない。もはや僕らはどこが相手だろうと負けるべきじゃないんだ。今の僕らは相手が誰であろうと倒せる気がしている。だからアリーナへ向かう時、僕らは自分たちが勝つべきなんだと感じている。自分たちのやるべきことをやれば、勝利は約束されたようなものなのさ」
昨季途中からチームを率いるクリス・フィンチHC(ヘッドコーチ)は好調なチームをこのように評している。
「誰がプレーできて、誰が試合に出られないのかをコントロールすることは我々にはできない。だが選手たちはしっかりとフォーカスし、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれている」
ウルブズにはタウンズ、エドワーズ、タウンズの3本柱だけでなく、シックスマンとして平均12.2点を残すマリーク・ビーズリー、今季からチームへ加入してタフネスを持ち込んだパトリック・ベバリー、チーム2位の平均8.7リバウンド、1.4スティールを残すジャレッド・ヴァンダービルト、ビッグ3に次ぐ平均26.1分のプレータイムを得ているジェイデン・マクダニエルズといった選手たちがおり、チーム力は確実に増している。
2年目のエドワーズは、若手のなかでも異彩を放つ好タレントだ。ロサンゼルス・レイカーズ戦ではレブロン・ジェームズ、バックス戦ではクリス・ミドルトンというリーグ有数のスコアラー相手に攻守で奮戦。試合後の会見でどれだけ映像を観て研究したか聞かれると、予想外の答えが返ってきた。
「いや、全く(観てない)。僕は自分が優れたディフェンダーであることを分かっている。だから誰が相手になろうと映像を観ることはない。僕はただコートへ出て、自分の本能のままにやるだけさ」
「フィンチが僕らの強み、得意な分野を最大限に生かしてくれていると思う」と指揮官への感謝も口にしたタウンズにとって、今季のウルブズは最高のチームであり、充実した日々を送っていることを明かしていた。
はたして、ウルブズはこの勢いを維持してポストシーズンへ挑むことできるのか。引き続き、彼らの快進撃に注目していきたい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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