「俺はこの瞬間を待っていた」ケガを押してトンプソンの復帰戦に出場したグリーン。苦楽を共にしてきた2人の絆<DUNKSHOOT>
現地時間1月9日のクリーブランド・キャバリアーズ戦で、ゴールデンステイト・ウォリアーズのクレイ・トンプソンが約2年半ぶりにNBAのコートへ立った。
「スタッツシートを見て、自分の名前が載っているのが分かってすごくハッピーだ。長い道のりだったからね」
試合後にそう語ったトンプソンは、チーム最初のポゼッションでフローターを決めると、その後もダンクや3ポイント、ステップバックジャンパーなどを成功。最終的に19分55秒のプレータイムで17得点、3リバウンド、1アシスト、1ブロックを残し、ファンを沸かせた。
この日のウォリアーズはアンドリュー・ウィギンズ、ドレイモンド・グリーン、ケボン・ルーニー、ステフィン・カリーとトンプソンが先発に名を連ねたが、グリーンはティップオフ直後にファウルをしてベンチへ。左ふくらはぎの張りでその後コートに戻らなかったが、彼はトンプソンと共演するためにコートに立った。
「ケガは深刻じゃないと思っている。だがクレイの復帰戦でフロアに立つことが俺にとって重要だったんだ。俺はこの瞬間を約3年も待っていた。あのエナジーを感じたかったのさ。でも一番大事なことは、彼と一緒に(フロアへ)歩いていくこと。俺はそうしようとしたのさ」
グリーンは10日に米メディア『The Undefeated』で話しており、ルーキーシーズン(12-13)からウォリアーズで苦楽を共にしてきた戦友への献身を見せたのだった。
この試合でグリーンは7秒間コートに立ち、スタッツシートに残ったのはファウルひとつのみ。これにより、個人成績はダウンすることになったが、チームの闘将が見せた姿勢に、トンプソンは感謝を口にしている。
「ドレイモンドが気にかけているのはただひとつ、勝利することだけなんだと思う。ボックススコアで見て取れること以外のことも、彼はやってくれるんだ。本物のバスケットボールファンは、ドレイモンドが勝者だと知っている。彼はどのレベルでも、チームメイトとして実に無欲な姿勢を見せてきた。彼には本当に感謝しているし、そんな男とまた一緒に試合でやり合えるのが楽しみだ」
グリーンは本日行なわれたメンフィス・グリズリーズ戦も欠場(ウォリアーズは108−116で敗退)。それでもチーム黄金期を支えたカリー、トンプソン、グリーンが揃い踏みする日は近く、彼らが共演する日を楽しみに待ちたい。
文●秋山裕之(フリーライター)
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