“GOAT論争”にカリーが参戦?名物コメンテーターが持論を展開「レブロンよりリングを獲得できる立場にある」<DUNKSHOOT>
ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは、現地時間12月14日(日本時間15日)に敵地で行なわれたニューヨーク・ニックス戦で名手レイ・アレン(元シアトル・スーパーソニックスほか)を抜き、通算3ポイント成功数のNBA記録を塗り替えた。これまで史上最高シューターとの評価を受けてきた33歳は、「GOAT」(史上最高の選手)の議論に加えられるべきだと、『ESPN』の名物コメンテーターであるスティーブン・A・スミス氏が持論を展開している。
2009年のドラフト全体7位指名でウォリアーズに入団したカリーだが、NBA入り当初はまだ線も細く、決してスーパースターになるような前評判ではなかった。しかし、そんな周囲を見返すかのように、4年目の2012−13シーズンから平均得点を20得点以上に乗せ、ウォリアーズ不動のエースに君臨。リーグ優勝3回(2015、17、18年)、得点王2回(16、21年)、史上11人目となる2年連続MVP(15、16年)に輝くなど、現代を代表する“NBAの顔”としてリーグを牽引している。
ウォリアーズ一筋13年目、レイ・アレンが持つ通算3ポイント成功数記録(2973本)の更新まで残り2本で迎えたニックス戦では、第1クォーター残り7分33秒にこの日2本目の3ポイントを成功させ、NBA史に「Stephen Curry」の名を刻んだ。
数々のスーパースターを輩出してきたNBAだが、GOAT論争の主役は神様マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、コビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)、レブロン・ジェームズ(レイカーズ)の3人が担い、今月末に37歳となるレブロンは長年、現代でベストかつ最も影響力のある選手だと見られてきた。しかしスミス氏は、レブロンに代わる候補にカリーの名前を挙げている。
「我々はもう何年も、レブロンをジョーダンと比較してきた。レブロンはゲームへの影響力でジョーダンに匹敵、あるいは超えることができるか? 優勝リングの数(レブロンが4個、ジョーダンが6個)もそうだ。レブロンのレガシーは、ジョーダンのそれと比べてどうだい? 一方で、カリーは現代のバスケットボールのアイコンとしてレブロンを追い抜いたか。これは、我々が議論を始めるべきテーマだ」
スミス氏は、歴代3位の通算3万5787得点、史上唯一の通算得点とアシストでトップ10入りのほか、数々の偉業を成し遂げてきたレブロンを「語り継がれるべきレジェンド」だとリスペクトしつつ、カリーを推す理由を説明している。
「ステフとウォリアーズが今季タイトルを獲得した場合、レブロンと同じ数のリングを手にすることになる。レイカーズよりも長期的にチャンピオンシップを争えるウォリアーズに在籍し、レブロンより多くのリングを獲得できる立場にある。ステフが歴代3ポイント成功数のNBA記録とともに、さらにリングの数を増やしたら?
ステフがディープ3ポイントでバスケットボールのプレーの概念を変えたのなら、ジョーダンと比較すべきはレブロンのレガシーではない。代わりにステフィン・カリー対マイケル・ジョーダンについて議論する必要がある」
ジョーダンとともに、ブルズの後期3連覇(1996~98年)を経験しているウォリアーズのスティーブ・カー・ヘッドコーチも、カリーに関して「ステフは多くの点でジョーダンに似ていると思う」と証言している。
今後、カリーがGOAT論争のトップ3の牙城を崩しても何ら不思議はなさそうだ。
構成●ダンクシュート編集部
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