
3人制と5人制、まるで別競技!? バスケの常識が覆る「3x3」の世界【新人編集部員と学ぶ3x3 前編】
職人よりもオールラウンダー
── 素人目線だと、3x3は5人制よりもフィジカルコンタクトが少なく、スピードやテクニックが優先の印象があるんですが、実際はどうなのでしょうか。
小林:結論としては、3x3でも、がっつりボディコンタクトはありますね。
もちろん、スピードやテクニックも重要ですが、5人制と比べると人数が少ない分、空いている・使えるスペースも広いので、戦術や、ファウルの使い方も重要だと思っています。


写真:試合の様子/提供:3x3.EXE PREMIER
── ファウルの使い方、ですか。
小林:はい、5人制のファウルでは個人へのファウルとチームファウルの2種類があって、個人ファウルは5つ累積すると退場になるんですが、3x3にはチームファウルしかないんです。
つまり、各プレーヤーはファウルで退場になることはないので、ファウルを狙うタイミングも5人制よりも多くなることがあって、そこで自ずとボディコンタクトは増えますね。
もちろん、チームファウルが7個溜まると相手にフリースローの権利が与えられるので、そこの兼ね合いはありますが。


写真:試合の様子/提供:3x3.EXE PREMIER
── そういう意味では、5人制と3x3だと戦術も大きく変わってきそうですね。
小林:そうですね。特に3x3は5人制と比べて人数が少ないこともあって、スペースも広いですし、そもそも12秒しか時間がない中で、どうやってシュートに持っていくかといった戦術が大切です。
あとは21点先取すれば勝てるというのも、戦術には大きく関わります。3x3は「1点」と「2点」なので、得点が「倍」になります。
5人制は2点と3点なので1.5倍。これを考えると「2点」を積極的に狙ったほうが早く21点に到達できると考えられています。6回ゴール下を決められても、3回ツーポイントを決めれば6-6で同点です。
5人制で同じ状況だと、12-9でまだ同点にすらならないので、ツーポイントは3x3において非常に重要なシュートということです。
その重要さを理解して戦術に盛り込んでいるチームや選手が多い印象ですね。
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取材・文:和田遥樹
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