
山本由伸(写真:AP/アフロ)
11月2日、MLBワールドシリーズ第7戦、「トロント・ブルージェイズ対ロサンゼルス・ドジャース」の一戦が行われ、4-5でドジャースが勝利した。
ドジャースは試合終盤までブルージェイズにリードを許すもミゲル・ロハスとマックス・マンシーのソロ本塁打で追いつき、延長11回表にウィル・スミスの本塁打で勝ち越した。
最後は中0日で登板し2.2イニングを投げた山本由伸が見事に抑えワールドシリーズ連覇を達成させた。
ドジャースは大きなミスを犯すも粘り強いプレーで勝利を手繰り寄せる
ワールドシリーズの7試合で打率3割を超えたドジャースの選手は大谷翔平のみだった。(打率.346)
これに対しブルージェイズは、スプリンガー(.381)、ゲレーロJr.(.333)、ビジェット(.318)、カーク(.320)、クレメント(.400)など多くの選手が3割超えを記録しており、シリーズを通してブルージェイズ優勢だったといえる。
ただ1人ドジャースの山本由伸だけがその流れを止められる存在だった。
第7戦でも9回途中からマウンドに上がった山本は、中0日での登板ながら11回裏まで投げ切り、ブルージェイズ打線を抑えきった。
明らかにコンディションの悪い大谷を3回のマウンドに上げ3点を献上するという大きなミスを犯したドジャースだったが、勝利を手繰り寄せる複数のプレーをきっかけに逆転にこぎつけ、ワールドシリーズ連覇を達成させた。
値千金の本塁打後の驚異的な守備力でチームを救ったロハス
打撃力の低いロハスは、これまでワールドシリーズで安打を放ったことがなかったが、この第7戦では第2打席に安打を放ち、9回表には同点となる本塁打を放った。
これだけでも素晴らしい活躍と言えるが、守備でもチームに勝利を引き寄せた。
9回裏の守備時。
1アウト満塁とピンチを迎えたドジャース。
ブルージェイズのバーショの打球はセカンドゴロだったが、非常に難しいバウンドであり、パヘスはバックハンドで処理しなければならなかった。
並みの選手ならばボールを捕球するだけで精一杯になり、バックホームまで時間がかかってしまうプレーだ。
しかしパヘスの守備は超一流であり、半身で少し下がりながらバックハンドで捕球すると、無駄のない動きでバックホーム。
際どいプレーだったがアウトの判定となり、ブルージェイズの流れを切ってみせたのだ。
打撃不振もチームを救うビッグプレーを見せたパヘス
パヘスはレギュラーシーズンこそ.272と良い成績を残したが、ポストシーズンでは不調に陥った。
ワールドシリーズの打率は.063と散々な成績だったが、9回裏の守備でビッグプレーを披露しチームのピンチを防いだ。
山本は2アウト満塁の場面でクレメントに大きなフライを打たれる。
レフトのキケ・ヘルナンデスの真後ろに飛んだため、落球の可能性が非常に高かった。
実際にキケが捕球しようとしたならば、おそらく落球していただろう。
しかし、直前にセンターのポジションに入っていたパヘスは躊躇なくボールの落下地点に入り、キケに衝突しながらもボールを掴み取ったのだ。
落球していればブルージェイズのサヨナラ勝利となっていただけに、非常に大きなプレーだったといえるだろう。
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