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「ここ数日ではまだマシ」MLB機構と選手会の労使交渉は”わずかに”進展?前回は15分決裂→5時間の長丁場

コミッショナーのロブ・マンフレッド。オーナー寄りの意見で批判の声は多々聞こえてくるが、果たして事態を収められえるだろうか。(C)Getty Images
現地時間2月21日、MLB機構と選手会は7度目の労使交渉を行ったが、この日も合意には至らなかった。前回の交渉はわずか15分で破談したことを思えば、今回は5時間に及ぶ激論を交わし、ここまで譲歩を見せていなかった機構側が“少し”譲歩した点は収穫だったかもしれない。

この日に議論された大きなテーマは、年俸調停前の選手たちのためのボーナスプールについて。簡単に言えば、年俸調停権を取得する前のメジャー1~3年目の選手たちに対して、活躍の度合いに応じて分配金を捻出する制度。これまでは仮に1年目からMVP級の成績を残してもメジャー最低年俸に毛が生えた昇給しか得られなかったが、この状況を少しでも変えるためのものである。

このボーナスプールについて、選手会は総額1億1500万ドルを150人の選手に分配することを要求していた。一方で機構側は1500万ドルを30人というものだった。そして今回、機構側が500万ドル増額の2000万ドルに“譲歩”したものの、「依然として非常に大きな隔たりがある」(『The Atletic』のエバン・ドレリッチ記者)状況であり、この点も解決できずに終わった。

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機構側が歩み寄った点で言えば、今回の労使協定で導入される可能性が高い「ロッタリードラフト」(上位指名権の抽選制度)における抽選対象に関して、機構側は従来の全体1~3位から一人増やして4位までを提案。一方、選手会は1~8位を対象とすることを希望しており、こちらもまだまだ大きな隔たりがある形だ。

他にも機構側は、マイナーリーガーの保有人数を180→150人に縮小、1選手を1シーズンでマイナーに降格できる回数を最大5回にすることに関しては取り下げたとのことである。

結局、この日も最大のポイントであるぜいたく税の引き上げ、最低保証年俸の増額などについては話し合われることなく終わり、また上記の案も宙ぶらりんなことを思えば進展した面はない。それでも、『MLB Network』のジョン・ヘイマン記者が「今日も何一つ動きはなかったが、それでもここ数日よりはマシだった」と言うように、双方が“ようやく”真剣に話し合いをした点を評価。そして、早期解決に向けて明日以降も毎日、交渉を行なう予定であり、日々少しでも進展することを願うばかりである。

構成●THE DIGEST編集部

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