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石川遼は5位終戦 「あのタッチで打つなら…」悔やまれる8番のバーディパット

石川遼はクラッチパットを決めきれず。V争いには絡めなかった。(撮影:藤井孝太郎)

<日本プロゴルフ選手権 最終日◇30日◇恵庭カントリー倶楽部(北海道)◇7441ヤード・パー72>

「早い段階でトップ5を意識する」と話していた最終日。10位から出た石川遼は6番までに2つ伸ばして、8番を終えた時点で5位タイに順位を上げた。だが、「8番、9番で伸ばしたかった」と取りこぼしもあり、優勝争いに加わることはできなかった。4バーディ・1ボギーの「69」。トータル7アンダー・5位タイで4日間を終えた。

4日間で一番安定したゴルフだった。1番パー4はドライバーで「イメージ通りのドロー」でフェアウェイをとらえると、残り70ヤードの第2打を奥3メートルにつける。ここは右をすり抜けてバーディを逃したが、続く2番パー5ではドライバーをティショットでフェアウェイに置くと、ピン手前8.5メートルに2オン成功。イーグル逃しの2パットでバーディが先行した。

2日目に第1打をOBとするなどトリプルボギーとした6番パー4では、ドライバーでフェアウェイをとらえると第2打はピン右7メートルに乗せる。それを沈めるとガッツポーズが飛び出した。

上位の背中が見え始めて迎えた最難関の8番パー3では、「4日間で一番良かったかもしれない」という一打を放つ。ストレートに近いドローボールでピン左1.8メートルに乗せた。絶好のバーディチャンスだったが、カップの左を抜けてチャンスをモノにできなかった。

このバーディパットには悔いが残る。「カップ1個曲がるスライスと読んだんですけど、ちょっと自分が強く打ってしまって。チャンス過ぎたんで…。あのタッチで打つなら、もう少し薄めに読んで勝負をしてもよかったかなという場面でした。なかなかあの状況でジャッジをするのは難しいけど、悔しいですね」。

続く9番パー5は、左カラーから4メートルのバーディパットがカップに蹴られた。11番をバーディとしたものの、14番パー4では1.5メートルのパーパットを外して後退した。「8番と14番のパットです。そのホールのスコアだけでなく、次のホールにもいい影響があったと思うので、あの2つを入れていれば(優勝の)チャンスはあったと思います」と唇をかんだ。

フェアウェイキープは前日の4回から7回に増え、パーオン率も14ホール(77.8%)に増加。日に日にスイングの修正は進んだが、クラッチパットを決めきれず優勝戦線に届かなかった。4日間で見ると、メジャー仕様の深いラフに仕上げたコースとあって、フェアウェイキープ率39.286%(52位)とロングゲームの不調が最終的に響いたかたちだ。

「今週のフェアウェイキープ率を考えたら、よく頑張った方だと思います」。ラフからバーディをとったり、パーでしのいだり、2打目以降が光った4日間だった。最後は「来週に向けて頑張ります」と前を向いた。(文・小高拓)

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