リッキー・ファウラーが薄氷の予選通過から24位タイ浮上「明日は良いラウンドができるはず」
<全英オープン 3日日◇22日◇ロイヤル・リバプールGC(イングランド)◇7383ヤード・パー71>
雨風の強い悪天候の中でスタートした3日目の「全英オープン」。その影響を受けた午前組で4バーディ・ボギーフリーの「67」のラウンドでリーダーボードを駆け上がったのがリッキー・ファウラー(米国)だった。
2年ぶりに全英の舞台に戻ってきたファウラーは、序盤の2番でバーディを奪う。続いて370ヤードと短い4番でも再びバーディを獲得。34歳は「スタート直後はタフだったけど、そんな中で序盤の6ホールで2バーディが獲れてうれしかった」。
その後は徐々に天候が回復し、バックナインでも2つスコアを伸ばしてホールアウト。トータル1アンダーでラウンドを終えて、「安定したゴルフができた」と語った。
予選ラウンドではリンクス特有のコンディションに苦しめられた。どうにかカットラインぎりぎりで予選通過したファウラーだが、元来、世界最古のメジャーとの相性はいい。
過去11度出場し、予選落ちは1回のみ。上位争いの常連でトップ10入りは3度ある。前回ロイヤル・リバプールで開催された2014年大会では、覇権には手が届かなかったものの、自己最高の2位タイで大会を終えている。
また、5位タイでフィニッシュした11年大会の際にも大雨が降り強風の中でのプレーを強いられ、悪天候への免疫は強い。
「あのときは傘を使えないくらいに酷かったけど、今日は全然マシ。あの大会に比べれば、今朝の天候くらいなら“ナイスデー”だったと感じていたはず」と、笑みをこぼした。
一時は世界ランキング4位に食い込んでいたファウラーだが、近年は低迷。その期間は長く、昨年は185位まで落ち込んだ。しかし今季は好調を維持。PGAツアー出場21戦中19試合で予選通過を果たし、そのうちトップ25入りは15回。トップ10入りは8回あり、今月初旬の「ロケット・モーゲージ・クラシック」では、19年以来4年ぶりとなるツアー通算6勝目を飾った。
最終ラウンドは首位と11打差。おそらく初のメジャー制覇は今回もお預けになるはずだ。だが苦しい体験をしてきたファウラーだけに、ポジティブな明るい要素のみを吸収し今後の糧にできるだろう。
「何が起きようと、明日は良いラウンドができるはず。上位でフィニッシュしたい」と前を見つめた。
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