「この大会は優勝したい」 渡邉彩香、ホステスVへのカギは「がっつかないこと」
<大東建託・いい部屋ネットレディス 事前情報◇19日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)◇6540 ヤード・パー72>
あす20日(木)開幕の「大東建託・いい部屋ネットレディス」からシーズン後半戦が始まる国内女子ツアー。第8回を迎える今大会は、前年の滝のカントリークラブ(北海道札幌市)からザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県糸島市)に開催地を変えて行われる。
大東建託所属の渡邉彩香は、ホステスプロとして「この大会は優勝したい」と力強く話した。渡邉はシーズン前半戦16試合に出場して、トップ10入賞が2回で予選落ちが5回。ポイントランキングは現時点で44位と、成績だけ見れば今ひとつ本調子とはいえないのだが……。
「練習ではよくなってきています。スイングの精度は上がってきているので、あとはいかに練習で積み重ねたことを試合でやり切るかです」と話す。
調子の良い・悪いの波の原因を探して、スイングを見つめ直したという。「始動が手元からだったんです。手元からテークバックしていると、クラブはあらぬ方向に上がってしまいます。それを胸と手元が離れていかないように、同調を意識して上げるようにしました」と、基本に戻ってスイングを見つめ直したという。
練習ではうまくいっても、試合になると悪いクセが出る状況が続いていたという。「試合になると結果が欲しくなってがっついてしまうんです。それが原因でスイングを乱れている事に気づき、今はいかにがっつかないで行くかを考えながらやっています」と話したように、気持ちを整理することにも気がついた。
だが「この試合は優勝したい」と闘志を燃やしている。がっつかないで行くメンタルと、優勝したい気持ち、この相反する思いをどこで折り合いをつけるのだろう。それを質問すると「やるべきこと、やれることはやってきました。背伸びをせず、その場その場で集中するだけです」と、迷いはない。
「もうちょっとこういう球が打ちたいとか、もっとうまくなりたいという思いが、自分を追い込んでいた」。それに気がついたことで、上を目指す気持ちとがっついている自分との違いを見つけたのだ。己を知れば百戦危うからず。自分を見つめ直した渡邉は、これまで以上に強くなっているはず。今大会のプレーから、目が離せない。(文・河合昌浩)
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